Tottori University Faculuty Of Medicine Division Of Urology
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第65回西日本泌尿器科学会 一般演題学術奨励賞 口演部門 受賞

第65回日本泌尿器科学会西日本総会「一般演題 学術奨励賞(口演部門)」を受賞して 村岡 邦康

受賞コメント

このたびは、第65回日本泌尿器科学会西日本総会で「ロボット支援根治的前立腺全摘除術(RARP)における性機能の変化」を発表し、「一般演題 学術奨励賞(口演部門)」をいただきまして、誠にありがとうございます。ご指導、ご助言いただきました諸先生方に心より御礼申し上げます。

今回、RARP後1年経過の性機能の変化をED重症度と神経温存術式別に成績を評価し学会発表させていただきました。術前EF正常かつ両側部分温存以上の神経温存を行った症例のPotencyは、術後6ヶ月で35.7%、術後12か月で42.9%でした。性交の試みの頻度は、術後3か月以降ほとんど変化がなく、1年経過したところで、約40%に試みがありませんでした。前立腺全摘除術後の性機能を評価する際に、性的活動の有無が大きく影響を受けます。患者要因として、術前の性的活動や勃起機能のほかに術後リビドーの低下やオルガズムの変化、あるいは癌制御の問題を含んでいる一方、パートナーの要因も含んでいます。まだまだ症例数が少なく、十分なデータではありませんが、神経温存術式や陰茎リハビリが、RALP術後性機能の回復にどのように関与するのか、今後も引き続きデータを集積していきたいと思います。

本発表にあたっては、研究計画の立案から調査や介入の実施に際して、大変多くの先生方、および秘書の方々にお世話になりました。ご協力いただきました患者様にも心から感謝するとともに、深く御礼申し上げます。今回の受賞を励みとして、今後も臨床実践、研究にと一層努力して参ります。本当にありがとうございました。