遠藤 雅之

アサン メディカルセンター(ソウル)

アサン メディカルセンター 留学報告

2010 年9 月から2 ヶ月間、韓国のソウルにあるアサン メディカルセンター に留学させていただきました。

ソウルに関しては説明の必要はないと思いますが、米子空港から1 時間半と近く、市内は地下鉄が発達しておりタクシーも多い(さらに安い!)ので移動も楽で気軽に遊びに行けます。アサン メディカルセンター に関してもご存知の方が多いと思いますが、病床数2,700、1 日外来患者数10,000 人を誇る韓国でも最大級の病院で、そのため症例数も半端な数ではありません。留学生も世界中から受け入れており、滞在中にも様々な国から勉強に来ていました。

衝撃的だったゲストハウス

2ヶ月という短い間でしたが海外で生活することは初めての経験でしたし、衝撃的だったのはゲストハウスという名の寮で外国人と相部屋ということでした。英会話もろくにできないのに大丈夫かと考えていましたが、意外に問題無かったのは雑な性格のおかげでしょう。相方の中国人整形外科医は非常に親切で、何度も食事に誘ってくれ、風呂も一緒に入る仲になりました(アブナイ仲ではありません)。

コメディカルのレベルもモチベーションもとても高い

さて、今回の留学における私の使命は、臨床を学ぶこと、学位論文のための動物実験を行うことでした。まず臨床に関してですが、上述したように症例数が半端な数ではありません。IVR は血管造影室が9 部屋(そのうち放射線科が7 部屋使用)あり、多いときは1 日100 件近くの手技が行われています。そして術者の技量は当然高いのですが、コメディカルのレベルもモチベーションもとても高いことに驚きました。看護師も技師も高いレベルで訓練されており、術者は手技に集中できます。症例が多いからこそのシステムだとは思いますが、うらやましい環境でした。今回は学位論文のテーマでもあった食道ステントを初めとしてnonvascular IVR を中心に学ばせてもらい、面倒をみて頂いたSong 先生の好意で実際に手技にも参加させていただきました。消化管ステントは日本ではまだまだ症例数が少ないですが、学んだことを少しでも鳥取大学に還元できればと考えています。

心遣いに感謝

動物実験は日本であれば伝わるであろう細かいニュアンスがなかなか伝わらないこともあり苦労しましたが、通常業務が終わってからにも関わらず、スタッフや中国人の同僚は文句も言わず手伝ってくれました。日中韓には政治的にも文化的にも様々な問題がありますが、少なくとも韓国滞在中はそれが気になることはありませんでした。

勿論、仕事以外でもお世話になりました。いや、むしろ仕事以外の方が多かったような気もします。スタッフと一緒に泊りがけで遊びに行ったり、船を借り切って釣りに行ったり。最後の一週間は送別会という名の飲み会が連日連夜でさすがに疲れましたが、彼らの心遣い(?)には感謝しています。

最後になりましたがこのような機会を頂き、小川先生、神納先生をはじめ医局の先生方には大変感謝しています。今後もIVR を中心としてアサン メディカルセンターとの交流が活発になっていくと思います。簡単ではありますがこれで報告を終わります。

遠藤 雅之

左) Fan 先生(左・中国からの留学生)、Song 先生(中)と
右) 血管造影室でKim 先生(下)とスタッフと

遠藤 雅之

左) 血管造影室で休憩中のスタッフ
右) 病院近くで食事。Sung 先生(右)とスタッフと

遠藤雅之 | スタッフ紹介