環境予防医学分野

Division of Environmental and Preventive Medicine

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分野の特色

 環境予防医学分野は、人間の健康状態を宿主・病因・環境に関する各種要因のダイナミズムとして捉え、それらの要因を改善することにより疾病を予防し、健康の保持増進をはかることを目的として教育・研究・地域貢献に従事しています。健康状態を総合的な視点で把握する能力を養い、疾病予防と健康増進に関する理論と実践について研鑽を積んでいます。

分野での主要な研究テーマとその取り組みについての説明

(1) 大規模全国調査に基づく喫煙・飲酒対策に関する疫学調査
 喫煙・飲酒対策に関する各種の関連要因や環境について、大規模な全国的調査を実施しています。特に未成年の喫煙・飲酒に関しては、現在全国で実施されている「健康日本21」の基礎データを提供しました。現在進行中のテーマは次のようなものです。
1.未成年の飲酒・喫煙・ゲームを取り巻く環境に関する調査
2.成人の飲酒実態全国調査、節酒支援プログラムの効果検証の研究
3.保健所、市町村のたばこ対策調査

 2017年中高生の喫煙及び飲酒行動に関する全国調査から、以下が明らかになりました。
・中高生の飲酒頻度および喫煙頻度は減少した。
・中高生の飲酒率、喫煙率の男女接近が進んだ。
・飲酒者の中に多量飲酒者やビンジ飲酒者(機会大量飲酒者)が存在した。
・多くの飲酒者や喫煙者がアルコールやタバコを自ら購入できていた。
・中高生でアルコールハラスメントの被害を受けている者が存在した。
・新型タバコを使用している者がいた(頻度は加熱<電子<紙巻)。
・受動喫煙の曝露頻度が高く家庭外での頻度が減っていなかった。
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※さらに詳しい調査結果が知りたい方は、こちらの研究報告書をご覧ください。

 適度な飲酒についてやカウンセリングに関する資料はこちら
1.リーフレット     2.減酒カウンセリング指導教材
1. Leaflet (English)   2. Brief Intervention worksheet (English)

 (2) 地域がん登録制度を活用したがん予防に関する疫学的研究
 教室では、鳥取県内の地域がん登録制度に協力しています。地域でのがんの発症状況を把握し、予防活動に生かす研究を実施しています。現在進行中のテーマは次のようなものです。
1.地域がん登録を活用したがんに関する疫学的研究

(3) 学校保健・産業保健・地域保健・高齢者保健に関する研究
 小学校・中学校を対象にした生活習慣病予防対策を行っています。鳥取県国保連合会やIT企業と連携し、国保データベース(KDB)を活用した県内の健康課題の分析や研究を進め、対策に活かすことを試みています。現在進行中のテーマは次のようなものです。
1.小児期からの生活習慣病予防、メディアコントロールに関する研究
2.地域における介護予防をめざした高齢者コホート研究
3.職域におけるメンタルヘルス・健康管理に関する研究
4.地域在住高齢者の人生の最終段階における医療の希望に関するコホート研究
5.糖尿病治療中断者の受療行動解明と中断予防・再受診に繋がる要因の研究
6.中山間地域の高齢者の医療・介護に関する研究
7.介護予防事業の効率化を目指したKDBデータを用いたフレイル高齢者の予測モデルの開発研究

(4) 臨床疫学、疫学研究に関する助言・支援
 臨床疫学、研究デザイン・解析について、助言を行っています。また、これまで公衆衛生分野だけでなく、精神科・麻酔科・産婦人科・小児科・形成外科・看護等を専攻する社会人、大学院生が在籍しています。公衆衛生学や疫学研究に関心がある大学院生を募集しています。興味のある方は当分野までご連絡ください。

スタッフ

教授   尾崎 米厚
准教授  金城 文
助教   桑原 祐樹

 電話番号

TEL 0859-38-6103
FAX 0859-38-6100

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