教育内容

当分野は、学部生、大学院生(医学)、社会医学系専門医の教育や養成課程に携わっています。

学部生に医学科を中心に、医療関係者の卒前教育や実習を提供しています。大学院としては、医療に関わる多様な職種と様々な診療科を専門医らが所属し、疫学・統計学という技術の習得、数量を用いて健康問題を分析する研究を行う場を設けています。また社会医学系専門医を鳥取県と共同で提供しています。

また「国際保健友の会ハクナマタタ」という部活の顧問を引き受け、学生主体で、国際保健や地域医療を学ぶ場を提供しています。




学部教育

当分野は、医学科を中心に、医療関係者の卒前教育・実習に携わっています。

鳥取大学医学部医学科では、1年生から4年生の講義・実習を行っており、科目責任者になっているものに、医学科2年向けの生命倫理学(15回)と社会環境医学(30回)、医学科3年への疫学と予防医学(15回)、医学科4年への社会医学チュートリアル実習(4月から11月、半日×19回)があります。前者3つは、健康政策医学講座と共同で、実習は法医学講座も含めた社会医学系3講座合同で実施しています。

生命倫理学は、教員が考えた生命倫理(臨床倫理、生殖医学、先端医療、医療政策等)に関連した複数のテーマのいずれかの賛成派、反対派に学生を無作為に割り付け、その立場にたって、ディベートの準備をすることにより、小グループ活動によるアクティブ・ラーニングを促進し、学友とのディスカッションを通して、生命倫理学の主要な考え方を身に着けるというものです。

社会環境医学は、公衆衛生学・衛生学の全般を講義形式で学ぶもので、最近の様々な健康課題、政策課題をカバーしており、医師国家試験にも出題される範囲を沢山含みます。

疫学と衛生統計を学ぶために15回の疫学と予防医学という講義もあります。

社会医学チュートリアルは、実習は社会医学系の全教員がそれぞれにテーマを提供し、希望した学生と長期にわたり行う実習です。なるべく、地域や現場へ出向き、地域の方々、現場のスタッフ(保健医療関係者、地域行政関係者、学校関係者、警察関係者等)との対面でのやりとりを通じて、学ぶ実習プログラムです。班によっては、健康教室や保健教室を行い、対象者の方々に何らかの介入を行うものもあります。

その他、力を入れている教育プログラムに医学科3年生での研究室配属があります。4週間の間、各講座に配属された少人数の学生が講座のスタッフと共に研究活動に従事するプログラムです。当分野では、学生と山陰の中山間地域に出向き、泊まり込みで地域医療の実際を住民や関係者とのやりとりのなか学び、人口減・超高齢社会での地域包括システムの在り方を考えています。

単発の講義に加えて、医学科6年生への医師国家試験対策セミナーや、保健学科4年生への保健師国家試験対策講義を行っています。





大学院

当分野では、医学系研究科医学専攻の大学院生を募集しています。全日制の大学院生に加えて、多くの社会人大学院生が在籍しています。2023年度前期現在13名の社会人大学院生が在籍しています。半数近くは県外の院生です。医師以外の院生も在籍中です。専門とする診療科も、精神科、形成外科、小児科、産婦人科、救急科、麻酔科、総合診療科、総合内科など様々です。社会人大学院生でもフルタイムの大学院生でも受け入れていますし、鳥取大学医学部卒業生以外の院生もいます。

疫学・統計学という技術を習得し、数量を用いて健康問題を分析する研究ですので、あらゆる診療科の関係者でも受け入れ可能で、また頻繁に当大学に通い、米子での長時間の研究時間を必要とするものではなく、それぞれの持ち場で、研究活動を続けられるよう、オンライン会議を駆使しながら指導します。

以下に、近年の大学院生の学位論文を紹介します。

当分野の研究に関しては、研究一覧のページをご参照ください。

大学院入試に関する詳細については、鳥取大学医学部のホームページよりご確認ください。

当分野の大学院に関しては、お問い合わせフォームよりご連絡ください。
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社会医学系専門医

当分野を含む鳥取大学医学部と鳥取県が共同で研修を提供している社会医学系専門医鳥取プログラムを有しています。鳥取県に採用された行政医師のみならず、大学のスタッフや院生(社会医学系)も専攻医になれます。県内健診団体の医師も職務を継続しながら、専攻医になることが出来ます。

2023年4月時点で、5名の専攻医が在籍しています。

少人数であり、毎月開催している保健所研修会を行うことで、顔が見える関係のなか、一人一人に合ったプログラムを親身になって考えていることがウリです。

毎年、秋ごろにハイブリッドで専門医説明会を開催します。

鳥取県の専攻医募集ページ
鳥取県の公衆衛生医師の募集ページ


お問い合わせ
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  • 在籍の専攻医と話したい。
  • 指導医から話を聞きたい。なども承ります。

参考

社会医学系専門医について(動画 2:12)
社会医学系専門医制度(社会医学系専門医協会)





国際保健友の会ハクナマタタ

2001年、国際保健に興味がある医療系学生が集まり創部された鳥取大学医学部の学生部活であり、現教授が顧問をしています。医学科、保健学科、生命科学科の学生が在籍し、現在90名を超える部員がいます。卒業生も150名を超えており、各方面で活躍しています。海外でがんばっている先輩たちもいます。

Think Globally, Act Locally を合言葉に、年1回、学生主体で発展途上国への海外研修を企画・実行したり、県内のある集落に定期的に関わりながら、国際保健や地域医療について学びをえる活動を行なっています。

 
海外研修実績

ケニア、ネパール、ベトナム、フィリピン、カンボジア、タンザニア

活動紹介

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