生殖医療

丁寧な診察と系統的な検査により、患者さんのニーズに合わせたテーラーメイド治療を提供します。

当科では、一般不妊治療から体外受精・胚移植(IVF-ET)および顕微授精(ICSI)をはじめとする高度生殖補助医療(ART)に至るまでエビデンスに基づいた治療を行っています。 自然妊娠の可能性がある患者さんには、その可能性の向上を目指し、身体的・経済的負担が少ない方法から適切な治療を開始します。
大学病院の特性を生かして、手術とARTを駆使することにより不妊治療を提供します。

器質性疾患による不妊症について

子宮内膜症・子宮筋腫・卵巣腫瘍・子宮内膜ポリープ・卵管周囲癒着など不妊原因と考えられる異常に対して、手術適応がある場合には、最先端の内視鏡機器(腹腔鏡と子宮鏡)による手術を行います。

不育症について

反復流産や習慣流産を含めた不育症(流産や死産を繰り返して健康な児が得られない方)には、種々の原因精査を行い、必要に応じて抗凝固療法などの治療を行います。

体外受精・胚移植(IVF-ET)および顕微授精(ICSI)について

近年、難治性・高年齢患者の増加に伴い、わが国のARTの治療成績は頭打ちとなっています。
当科では1987年からARTを開始し、多くの体外受精児を誕生させてきました。
2018年には治療室および培養室の改装を行ったために、一時的に治療を中断しておりましたが、最新の機器を導入し、最先端治療を行うことで治療成績の向上を目指しております。

2016~2020年の治療成績

採卵数 395
新鮮胚移植数 144
凍結融解胚移植 336
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年
胚移あたりの
妊娠率
11.7% 20.1% 17.6% 8.1% 24.2%
患者あたりの
妊娠率
25.7% 36.8% 25.7% 13.0% 34.9%

妊孕性温存治療について

2021年より、主に悪性腫瘍の患者さんに対する未受精卵子の凍結を開始しました。抗癌剤等の治療で妊孕性(妊娠する能力)が失われる可能性が高い患者さんに対して、将来の妊娠の可能性を高めるための治療です。

  • 治療についてのご質問などあれば、お気軽にご相談ください。
不妊治療を希望される場合の外来受診について
午前
9:00 - 11:30

初診外来

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午後
14:00 - 17:30

不妊外来

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