科学的に正しい認知症予防

生体制御学 浦上 克哉     2021/3/8発行

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  • タイトル
    科学的に正しい認知症予防
  • 著者
    浦上 克哉
  • 出版社
    ㈱翔泳社
  • 発行日
    2021年3月8日

内容

新型コロナウイルス感染予防のための新しい生活様式は、人との間隔を2メートル空ける、人との会話は控えめに、買い物は通信販売などを利用して外出は控えめに、などを推奨しております。これは確かに新型コロナウイルスの感染予防には良い方法でありますが、認知症予防の視点からすると最も悪い生活様式と言えます。新型コロナウイルスの感染状況が長引けば、2025年に700万人と言われていた患者数が、もっと増加し1,000万人を超えることもあり得ない話ではないと懸念しております。新型コロナウイルス感染禍における認知症予防への対応は急務と考えます。そのような中、最新のLancet誌で認知症の危険因子の40%が修正可能な因子であると報告されました。修正可能な認知症の危険因子に適切な対応を行えば、認知症になる人を4割減らせるかもしれないということです。また、我々も鳥取県、日本財団様から研究費を、鳥取県伯耆町にフィールドとしてご協力を頂き、「とっとり方式認知症予防プログラムの開発研究」を行い科学的に根拠があると言える成果を得ることができました。国民の最も関心の高い病気のひとつである認知症の予防について科学的根拠に基づいた方法を紹介したいと考え、この度「科学的に正しい認知症予防」という本を出版しました。これまでにも本の出版をしてきましたが、2022年3月末で鳥取大学を定年退職するので退職記念の本にできればと考えました。コラム欄に、少しですが私の自分史のような内容も加えております。もし、興味を持たれたら、この本を手にとって頂けると幸いに存じます。