保健学科看護学専攻2年生が認知症への理解を深めるためバーチャルリアリティ体験学習を行いました。
令和3年11月25日(木)、保健学科看護学専攻2年生の講義で、認知症への理解を深めるためバーチャルリアリティ(以下「VR」)による体験学習が行われました。
この授業では、学生全員がVR体験セット(ゴーグル・ヘッドフォン)を装着して、認知症の方の3つの症状を疑似体験し、認知症を当事者目線で捉えることで、日常的な不自由さや抱える不安などを察し、相手の気持ちに寄り添う看護の役割を考える機会となりました。
本授業は、医学部研究助成金の支援を受け実施されました。(医学部助成金授与式の様子はこちらから。)
【3つの体験学習】(プログラム提供:株式会社シルバーウッド)
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体験①:「私をどうするのですか?」 (認知症の中核症状の一つである視空間失認を疑似体験できるプログラム。) プログラムをスタートすると、自分がビルの屋上に立ち、柵が一切ない状態ではるか下の地面を見下ろしているところから映像が始まる。 スタッフらしき人が「大丈夫ですよ、一歩踏み出してみましょう」と声をかけてくる。『落ちてしまうかもしれない』という恐怖を感じ、隣から聞こえる優しい声かけも恐ろしく感じる。 次の瞬間、目の前に車がある光景に切り替わる。自分がいたのはビルの上ではなく車の前だった・・・。 |
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体験②:「レビー小体病幻視編」 (いくつかある認知症の一つであるレビー小体型認知症。特徴的な症状として実際には存在しない物が見える幻視を疑似体験できるプログラム。) プログラムをスタートすると、知人の家を訪問するところから映像が始まる。 その家では、見知らぬ複数の男性が部屋の隅に立っているように見えたり、ケーキの上に虫が乗っているように見える。 確かに見えている、でも周りの人達には見えていない・・・? |
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体験③:「ここはどこですか?」 |
【体験授業の様子】

バーチャルリアリティ(VR)体験学習スタート

専用のVR体験キット(ゴーグル・ヘッドフォン)

説明を受けながら専用キットを装着

プログラムスタート

装着した学生の目には360度バーチャルな映像が見えています

認知症による各症状を疑似体験

体験授業を企画した成人・老人看護学講座の三好陽子准教授

どうしたら認知症の方が安心して過ごせるのかなど学生同士で意見交換