アステラス製薬と独占的ライセンス契約を締結しました

平成30年3月15日(木)、「鳥取大学とアステラス製薬 免疫賦活遺伝子搭載腫瘍溶解性ウイルスに関する全世界における独占的ライセンス契約締結に関する説明会」を開催しました。
本学大学院医学系研究科の中村貴史准教授らの腫瘍溶解ウイルスに関する研究を基に、東京に本社を置くアステラス製薬株式会社との間で共同研究を進めた結果、免疫賦活遺伝子搭載腫瘍溶解性ウイルスに関する全世界における独占的ライセンス契約を締結する運びとなったものです。
腫瘍溶解性ウイルスは、選択的に腫瘍細胞内で増殖し、腫瘍細胞を破壊、抗腫瘍効果を示します。今回契約の対象となる免疫賦活遺伝子搭載腫瘍溶解性ウイルスは、上記の抗腫瘍効果に加え、複数の遺伝子産物による自然免疫*1と獲得免疫*2の活性化により、腫瘍組織にリンパ球が浸潤していない腫瘍に対しても、抗腫瘍免疫を誘導することが期待されています。
研究内容の説明を行った中村准教授は、「一日でも早く患者さんへ届けたい」と意気込みを述べました。

*1 自然免疫:ある種の病原体に対して生体が生まれながらにもっている抵抗性
*2 獲得免疫: 生後に、感染・予防接種などにより得られた免疫

300315 アステラス製薬