細菌学分野

Division of Bacteriology

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分野の特色

 鳥取大学医学部細菌学分野は、細菌感染と再生医療を融合した新たなシーズ創世を目指した研究を続けています。特に腸管出血性大腸菌 O157 等による脳症の治療は確立したものがなく、この脳症によって大半のヒトは死亡します。また脳症には重篤な後遺症が報告されており、幼い子供さんが、高度知能障害、高次機能障害,運動障害,てんかん等を引き起こして大きな社会的損失になっています。当教室は、再生医療で用いられいる細胞を静脈注射するだけで、腸管出血性大腸菌による死亡から救済しただけでなく、後遺症を全く残さない治療法の開発を目指しています。細菌学史上、ヒトを死に至らしめる毒素を産生する細菌感染に対して、抗体や抗菌剤を一切使わずに、細胞だけを静脈に注射して救命しえた例は今までありえません。私たちは世界で初めて再生医療と感染症を繋ぐ未来への架け橋になるとともに、感染症に対して社会的認識が変わる革命的な細菌学治療を目指しております。

分野での主要な研究テーマとその取り組みについての説明

 鳥取大学医学部細菌学分野 教授の藤井 潤の研究グループと東北大学大学院医学系研究科細胞組織学分野 教授の出澤 真理の研究グループは共同で、腸管出血性大腸菌 O157 等をマウスに経口感染させ、急性脳症を発症したモデルに、多能性幹細胞である Muse 細胞を静脈内投与すると、マウスは生き残った。生き残ったマウスは、四肢麻痺、けいれんなど後遺症は全く認めずに体重減少もなく元気に生き残った。静脈投与された Muse 細胞は脳症を起こしている脳組織に選択的に遊走し炎症を止めるとともに G-CSF 等を産生等して脳神経を再生、自ら脳神経細胞に分化して傷ついて死にゆく神経細胞を置き換えた。脳障害組織に選択的に遊走・生着し機能的な脳神経細胞に自発的に分化することで脳の回復がもたらされ、後遺症もなく3ヶ月以上マウスは生息した。さらに腸管出血性大腸菌 O111 を微調整して NOD-SCID マウスに経口感染させ、経口感染後 48 時間後に Muse 細胞を5万細胞尾静注した結果、マウスは 100%生存することに成功した。
 本研究成果は、2019 年 10 月 1 日に Molecular Therapy 誌の Open access 版で発表され、2020 年 1 月号のMolecular Therapy Vol. 28 No 1 January 2020 として正式にプレスされます。また本研究は鳥取大学国際乾燥地研究教育機構 研究プロジェクト推進経費および株式会社ヤクルト本社の支援を受けて行われました。

タイトル
Rescue from Shiga toxin 2-producing Escherichia coli-associated encephalopathy by intravenous injection ofMuse cells in NOD-SCID mice

ホームページ
https://www.cell.com/molecular-therapy-family/molecular-therapy/fulltext/S1525-0016(19)30452-6

 


ミューズ細胞 脳症に効果
 藤井鳥大教授グループ マウスで実証(日本海新聞 2019年12月3日)
概要(研究室一覧)_20191213細菌学


食中毒性の脳症 幹細胞使い改善
(毎日新聞 2019年12月14日夕刊:共同通信配信)
概要(研究室一覧)_20200110細菌学

(経済新聞大阪 同日夕刊に同内容にて掲載)


食中脳毒症 幹細胞の点滴で改善
(長崎新聞 2019年12月15日朝刊:共同通信配信)
長崎新聞02


O111脳症にミューズ細胞効果
(山陰中央新報 2020年2月12日朝刊:共同通信配信)
概要(研究室一覧)_20200227細菌学(山陰中央新報)


 

概要(研究室一覧)_20200302細菌学

 

共同研究「感染症モデルにおけるMuse細胞の作用に関する研究」を12月13日に締結いたしました。
共同研究参加機関 鳥取大学、東北大学、(株)生命科学インスティテュート

スタッフ

教授  藤井 潤  Email: junfujii(at)tottori-u.ac.jp
准教授 松葉 隆司 Email: matsubat(at)tottori-u.ac.jp
助教  尾鶴 亮  Email: ozuru(at)tottori-u.ac.jp
プロジェクト研究院 小幡 史子 fumikoobata(at)tottori-u.ac.jp
※メールを送る場合は、(at)を@に変えてください。

 電話番号

TEL 0859-38-6071
FAX 0859-38-6071

関連リンク

研究室ホームページ https://www.med.tottori-u.ac.jp/microbio/