小松原 慶一さん(鳥取県立米子児童相談所)

平成21年度修了

 終了生の声_小松原さん

小松原 慶一

鳥取県米子児童相談所 児童福祉司
出身大学:京都文教大学臨床心理学科
資格:公認心理師、社会福祉主事

Q1 今どんな仕事をしていますか?

 児童相談所で、心理士として6年、福祉司として3年ほど勤務しています。児相では昨今注目されている児童虐待の他、非行、不登校、発達障害など、子どもに関するあらゆる相談を受けています。心理士は、各種心理テストを用いた心理判定やカウンセリング等を行います。福祉司は相談内容をアセスメントし、心理的アプローチが必要と判断したケースを心理士につなげます。また、そのようなケースでは、福祉司や心理士をはじめ、多機関連携をしながら多角的アプローチが必要になります。 

Q2 鳥大院に進学してよかったことは?

 鳥大院では、クライエントと一対一によるカウンセリングを深めると同時に、ケースの見立て方や、それを如何に他者と分かりやすい共通言語を用いながら共有するかといった技術を学ぶことができました。自分が心理で深めたい分野は、その人の個人的な経験や思考が深く影響すると思います。その分野を深めると共に、それを周囲とどう共有するかが、講義から学んだ知識や技術であり、ケースの陪席と担当による見立てとアプローチの経験であり、修士論文作成過程における指導内容でした。その「自身の考え」を共有する技術が、社会で心理士として働く上で大変重要なものだったと、社会に出て実際に働くなかで気づかされました。心理職としての土台を作ることができたのが、私にとっては多様な専門分野を包括している鳥大院でした。 

Q3 受験生へのメッセージ

 私は、大学院とは「趣味」だと考えています。それぞれの方が心理で深めたい分野は、その人のとても大切な個人的経験から発露されたものだと思います。きっと院に進まれるのは、そうした自分の関心事を深める自己実現の一環となるのでしょう。しかし、社会で求められる心理職は、「研究に繋がるもの」であり、「支援に繋がるもの」です。私は、鳥大院では、自身の関心事を深めた結果、それがその人の「専門分野」となり、研究にも生かされ、そして、それが自分の為ではなく、他者の為の支援技術にまで昇華される経験ができると思っています。私自身がそうであったように。ぜひ鳥大院で学んでください。私の母校で、お世話になった先生方の元で、皆様が豊かに学ばれることを願っています。

 

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