大山健康プロジェクト

2025(令和7)年度地域イノベーション創出に向けた実践的教育研究推進プログラム

この活動は、地域コミュニティの実態を肌で感じ、将来の医師として必要な「社会の中の医学」を深く学ぶ貴重な教育機会となっています。

 

活動の流れ

4~5月 企画・準備
  • 事前学習
  • 現地調査(利用する施設やその周辺、児童と歩く下校路の確認)
  • まちづくり大山インタビュー
  • 学校医インタビュー
  • 養護教諭インタビュー
  • 目的と目標の設定
  • 道草プロジェクト実施内容の企画、準備
6~7月 実施期間
  • 道草プロジェクト1回目・2回目
  • 中間振り返り
  • 道草プロジェクト3回目・4回目
7月~10月 評価
  • 道草プロジェクト終了後の振り返り、まとめ

 

道草プロジェクト実施当日のスケジュール

14:20 大山公民館大山分館で準備
14:50

小学校で参加児童と合流し、大山公民館大山分館まで散策しながら移動

15:10頃~

大山公民館大山分館に到着、宿題開始。宿題終わり次第遊びへ

16:20

みんな遊び

16:50

片付け、終わりのあいさつ

17:00 終了、迎えに来た保護者にその日の様子を報告

 

今年も、達成シール台紙を作りました

  • 宿題や片付けが終わるごとに、好きなシールを選んで貼ってもらいました
  • 一緒に遊んだ大学生が名前やコメントを書きました
  • やる気を引き出すのに役立ちました
  • 持ち帰ったシール台紙を通して、保護者とのコミュニケーション促進につながりました

 

道草プロジェクト終了後にいただいた
保護者からのコメント

道草プロジェクトに参加して良かった点

  • 普段関わらない世代とかかわることができた
  • 外で動いて遊ぶ機会ができてよかった
  • 小学校や習い事の他にも安心して楽しいと思える世界が広がった

保護者からの提案・改善点

  • 楽しすぎてもっと増やしてほしい!! 引き続き実施してほしい!!
  • 子供の写っている写真を個別で送ってくれ、以前より保護者への手厚い対応が嬉しかった
皆さんが今後も道草プロジェクトに参加したいと答えてくれました!

 

2025年度の新しい工夫①

道草プロジェクトを実施している
大学生のメンバー紹介シートを作成し、
保護者にお渡しました

保護者から
  • 顔がみられて安心した
  • 思い出の品として残った
  • 会話のきっかけになった

という感想をいただきました

 

2025年度の新しい工夫②

道草プロジェクト翌日に、
大学生から保護者LINEへ当日の様子を報告しました

 

2025年度の新しい工夫③

事前学習を踏まえて、
学生の【本実習の目的と目標】を決めました。

目的

子どもたちの安心できる居場所を地域の中に創り、
人と人とのつながりを育てながら地域活性化につなげる視点を持つ。

目標
  1. 子どもたちとのかかわりを深める。
  2. 子どもたちの特性や多様性を理解する。
  3. 子どもたちをよく観察して安全に努める。
  4. 地域住民・保護者との連携を図る。
  5. 自分たちの視点で「地域にできること、地域にこうあってほしい」を考えて実現に向けて提案する。

 

目標に対する振り返り、学び、気づき

1. 子どもたちとの関わりを深める

  • 回数を重ねるごとに、名前を呼んでくれたり、「一緒に遊ぼう」と声をかけてくれるようになった。
    → 1人ひとり、そのスピードや程度は異なるが、大学生を信頼してくれていたと感じた。
  • 子どもと仲良くなるためには、その子が興味を持つことを探すことが大切なのでは。
    → 笑顔や会話も増えた。
  • 子どもたちが道草プロジェクトを楽しみにしていることが伝わってきて、普段かかわることの少ない大学生と一緒に遊べたことは子どもにとっても、学生にとってもいい刺激になった。
    → 子どもと関われる貴重な時間になった。
 

2. 子どもたちの特性や多様性を理解する

  • 走り回ることが好きな子や、工作が好きな子、漫画が好きな子などいろいろな子がいた。
  • みんながしていることとは別のことをしたいと言う子がいた。
  • 子供によってパーソナルスペースの大きさが違った。
  • 自分から何かをしたいという主張はなかったが、こちらから提案した遊びを気に入ってくれる子もいた。
  • 体育館でみんなが遊んでいるのを見ているだけでも楽しそうな子がいた。
    • → 子供ひとりひとりの個性(楽しさ、遊び方、パーソナルスペース、価値観)に合わせたアプローチが大切
    • → 子供に合わせてどのように接したらいいのかを考える
    • → その子のしたいことを尊重する
 

3. 子どもたちをよく観察して安全に務める

落ち着きのある子もいれば、とても活動的な子もいた。
それぞれの子供に合った対応の仕方を考え,安全に楽しんでもらえる様に行動する必要があった。

  • 例1)側溝の草を抜いたり、落ちている枝を拾って振り回す。
    → 声かけをおこなう。
  • 例2)水分補給をなかなかしてくれない子もいた。
    → 事前に学校医に教わった声かけの工夫や児童とのかかわり方を意識しつつ児童と接したが、水分補給をしてもらうのが難しい時があった。学生も水分補給を忘れていた時があった。
  • 例3)横断歩道を渡る際は飛び出さない様に目を配り、左右の確認をしっかり行った。
    → 次年度以降は、学生が目立つように、蛍光のベスト(ビブス)を着用する。
 

4. 保護者・地域の方との連携を図る

  • 保護者の方とは子どものお迎えの際に少しだけ話すことができた。
    →積極的に連携を図ることはできなかった。
  • 保護者の知らない子どもの新たな一面を保護者に伝えることができたらよかったなと思った。
  • 地域の方と一緒に活動する機会はなかった。
  • 地域の方をお招きして昔遊びや紙芝居などを一緒にできたらいいなと思った。
  • 地域の方からもアイディアをもらえたらいいと思った。
 

5. 自分たちの視点で「地域にできること、地域にこうあってほしい」を考えて提案する

11月の大山地区での会に参加し、地域の方々から、以下のご意見を伺うことができました。
  • 人口減少、少子化が課題となっている大山地区で、子どもたちが異世代間交流ができていて、とても良い
  • 子ども、大学生、地域の大人にとって、それぞれプラスとなる取り組みだと感じた
  • 児童にとって楽しい思い出となり、今後も継続してほしい
  • 大学生の活動が地域や子どもに大きな貢献と新しい発展的なきっかけを与えてくれたことがとてもうれしく、自分たちにもできることがあるかもと思った
  • 地域の方も巻き込んで、昔あそびや季節行事(七夕など)をしてもらえるとよい
    →いただいた意見を、次年度の活動に引き継いでいきます。

 

まとめ

目標達成 「子どもとのかかわり」「多様性の理解」「安全管理」
学び 子ども一人ひとりの個性を尊重する姿勢
意義
  • 子ども:普段出会わない大学生や他の学年の子と遊び、成長につながる
  • 保護者:宿題支援の負担軽減、子どもが活動できる時間の確保の解消、家庭での会話が増える
  • 学生:子どもへのアプローチ方法、地域理解を学ぶ機会となる
  • 地域:子ども時代の思い出が地域への愛着・将来の帰属意識に結びつく
今後の展望 地域との関わりを通じて「子ども・学生・地域が三者で育ち合う」仕組みづくり

 

4年間の学生実習のまとめ

学生の参加 2022~2025年の4年間で
62名の医学部4年生が実習に参加
2022年の活動 保育所・小学校の保護者アンケート
子育て関係者へのインタビュー
2023~2025年の活動 「道草プロジェクト」を実施
小学校1~3年生のべ54名 が参加
2023年:12名、2024年:23名、2025年:19名

 

謝辞

本プログラムの実施にあたり、道草プロジェクトにご参加いただいた児童と保護者の皆様、大山小学校の先生方、大山診療所、地域自主組織まちづくり大山、大山地区住民の皆様に大変お世話になりました。
深く感謝致します。

担当教員:金城
実習協力者:地域自主組織まちづくり大山、大山診療所 井上所長、地域・精神看護学講座 金田准教授