平畑美緒さん(学部4年,病態生化学分野)の卒業研究が優秀ポスター賞を受賞

UPDATE : 2017-05-22

 病態生化学分野の平畑美緒さんが,2月6-7日に開催された文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究の主催するワークショップ「個体レベルでのがん研究支援活動(代表世話人:名古屋市立大学 二口 充先生)」で優秀ポスター賞を受賞しました.

 小さな核酸分子であるマイクロRNA-143をモデル動物に投与することにより,ヒト骨肉腫細胞の肺転移が抑制されることを尾﨑充彦准教授が世界に先駆けて見出し報告しております(Mol Ther 19: 1123-1130, 2011).平畑さんは,このマイクロRNA-143の数ある標的分子の中から転移に関与する分子を探索・同定した卒業研究の成果を本ワークショップにてポスター発表しました.

 発がんや悪性化(転移・浸潤等)の研究は,培養条件下の研究だけではその本態に迫ることができません.最終的には個体(実験動物)を用いた実験によって初めて実証されます.今回の受賞は,このような研究成果が評価されたものと思います.ここに至るまでには何度も議論を交わし,試行錯誤を繰り返した毎日の地道な努力がありました.きっと平畑さんはこの受賞を励みとして,がん転移に対する画期的な治療法の開発に向け転移研究をさらに大きく進展させてくれることでしょう.

 受賞_平畑さん

(写真左:平畑美緒さん,中央:中村卓郎先生,右:二口 充先生)