診療案内

胆膵がんについて

膵臓、胆道領域の悪性腫瘍に対して根治を目指すためには外科的切除が必要ですが、周囲に重要な血管が存在することや、胆汁や膵液などの強い消化酵素を産生する臓器を対象とすることから合併症が多く、消化器手術の中でも高度な技術が要求されることが多いです。

当施設は、山陰では数少ない日本肝胆膵外科学会高度技能専門医制度修練施設(施設B:高難度手術年間30例以上)で、学会が認定する高度技能指導医と高度技能専門医が1人ずつ在籍し、疾患に合わせて適切な治療を選択し、安全に行うよう心がけています。
高齢者割合の多い地域性から手術を受けられる方の平均年齢は都市部よりも高い傾向にありますが、手術治療の質、安全性いずれも他施設のハイボリュームセンターと同等に良好な成績を収めています。

膵がん

膵がん(正確には浸潤性膵管がんあるいは通常型膵がんと言います)は消化器がんのなかでも最も根治困難ながんの代表です。毎年約3万人のかたが亡くなられており、年々増加傾向にあります。
膵がんの初期段階では特有な症状がなく、また膵臓が体の奥にあることから、早期に発見することが非常に困難で、かなり進行した状態で見つかることがほとんどです。
そのため、診断時にすでに手術不能なことも多く、手術が可能な方は約2〜3割程度と言われています。

膵がん治療

他臓器がん同様、早期発見が膵がん治療の向上に不可欠で、当院の消化器内科と協力し、膵がん治療向上を目指し日々努めています。
手術はがんの発生部位によって術式が異なり、頭部であれば亜全胃温存膵頭十二指腸切除術、体尾部であれば膵体尾部切除術を行っています。
周囲の主要血管ががんに浸潤をうけている場合でも、取り残すことなく切除可能であれば、積極的に血管合併切除を行っています。
症例によっては、手術の前に化学放射線療法を先行する場合があります。術後は再発予防のためにほぼ全例にTS-1という抗がん剤を用いた補助治療を行っています。

また、2012年に膵体尾部を主座とする低悪性度膵腫瘍および良性の膵腫瘍に対して腹腔鏡下膵切除術を導入し良好な成績を収めています。2016年の保険収載の改変に伴い、症例を選択して膵がんにも適応拡大する方針としています。

胆道がん

胆道がんは肝臓から出て、十二指腸に排泄されるまでの胆汁の通り道である肝外胆管および胆嚢に発生したがんの総称です。
肝外胆管は肝臓に近い部分から肝門部領域胆管・遠位胆管・十二指腸乳頭部の3つに分けられ、それぞれの部位に発生したがんによって肝門部領域胆管がん・遠位胆管がん・十二指腸乳頭部がんと呼ばれます。

胆道がん治療

膵がん同様、根治のためには外科的切除が必要です。一般的に、肝門部領域胆管がんでは肝葉・尾状葉切除+肝外胆管切除、遠位胆管がんや十二指腸乳頭部がんでは亜全胃温存膵頭十二指腸切除術が行われますが、広範囲に表層進展した胆管がんの場合には、先ほどの手術を同時に行う肝膵同時切除術を行うことがあります。
また、適切な症例においては、血管浸潤症例に対して積極的に血管合併切除を併施します。
胆嚢がんの外科治療につきましては、術式が縮小手術から他臓器合併切除を伴う拡大手術まで幅広い術式を、深達度に応じて選択しています。


鳥取大学医学部
器官制御外科学講座
病態制御外科学分野
(第一外科)
〒683-8504 鳥取県米子市西町36-1
TEL 0859-38-6567
 FAX 0859-38-6569