電気けいれん療法

電気けいれん療法(modified electroconvulsive therapy,以下ECT)は、前頭部の皮膚に電極を当て頭部に通電し人為的にけいれん発作を誘発する治療法です。

修正型 電気けいれん療法

電気けいれん療法(electroconvulsive therapy,以下ECT)は、前頭部の皮膚に電極を当て頭部に通電し人為的にけいれん発作を誘発する治療法です。この説明だけですと野蛮な印象がありますが、薬物治療で効果が十分に得られないうつ病の他、緊張病症候群、統合失調症などの精神疾患に対する有用な治療法として世界中で広く使用されております。現在では患者さんの不安、けいれん発作時の骨折、循環器系の副作用などを予防する目的に、手術室にて麻酔科医の先生の管理の下、静脈麻酔薬と筋弛緩薬を併用する修正型電気けいれん療法(modified ECT,以下m-ECT)が一般的で、当科でもm-ECTを採用しております。

麻酔科医の確保などの問題から山陰地方においてm-ECTを行っている施設は限られており、他施設からの御紹介にて行うこともあります。
また、日本精神神経学会専門医研修での行動目標に、「電気けいれん療法(修正型が望ましい)の適応の判断ができ実施できる」とあり、精神科医の研修において必須と言っても過言ではない治療法の一つです。