高度肥満症に対する外科治療について

肥満症に対する手術について

手術方法


腹腔鏡下手術イメージ

胃と周囲臓器


ステープラー

胃切除後の胃

※(下段右図出典:日本における高度肥満症に対する安全で卓越した外科治療のためのガイドライン(2013年版))



手術のための入院について

手術2日前入院
  • 手術室で、手術体位のシミュレーション
  • 手術説明
  • 手術前日夕食まで食事あり
手術当日
  • 手術時間は、約5-6時間(麻酔時間も合わせて)
  • 手術当日は、集中治療室に帰室
手術翌日・手術2日目
  • 集中治療室から一般病床に移動
  • 手術翌日から、水分の摂取を再開
  • 手術2日目に胃透視
手術3日目~退院日前日
  • 手術3日目から、食事再開
  • 全身の状態や食事摂取状況をみながら、点滴を徐々に減量
退院日(おおよそ手術10日目~14日目)
  • 基本的には退院後1週間目に外来受診


合併症について


高度肥満によるもの肺塞栓、呼吸不全、肺炎、心筋梗塞
消化管を手術することによるもの 消化管出血、縫合不全(難治性)、狭窄による通過障害、腸閉塞、胃食道逆流症
腹部手術であることに起因するもの腹壁創感染、腹壁ヘルニア
術後の維持期(長期)にみられるもの栄養障害(たんぱく欠乏、ビタミン・ミネラル欠乏(骨粗鬆症、神経障害)、亜鉛欠乏(脱毛))、鉄欠乏性貧血、消化器症状(ダンピング症候群、下痢、慢性嘔吐)、狭窄による通過障害、胃炎・胃潰瘍、腸閉塞、胆石症、皮膚のたわみ、精神障害、筋力低下
※ OBES SURG (2017) 27:754–762


鳥取大学医学部
器官制御外科学講座
消化器外科・小児外科
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