高度肥満症に対する外科治療について

肥満症に対する治療について

手術まで必要?

肥満症は病気です。この病気に対する効果的な治療の一つとして、手術があります。

このグラフは、スウェーデンで行われた研究の結果ですが、内科治療のみでは体重減少効果は一時的でリバウンドをしておられ、手術を受けられた方の体重減少効果は長く続くことが示されています。

このグラフも同じ研究における死亡率ですが、6年経過した時点で死亡率に差が出現し、内科治療のみの場合は死亡率が高くなることが分かります。

※グラフの出典元:N Engl J Med. 2007 Aug 23;357(8):741-52

手術までの大まかな流れ

治療
1か月目
  • 内科での検査(糖尿病など)・教育(栄養・運動指導)入院
治療
2~4か月目
  • 外来通院(内科・外科外来受診、外来栄養指導)
  • 治療4か月目に、手術を受けていただく方が良いかを、肥満症治療チームで協議
治療
5~6か月目
  • 手術適応と判断した際には、手術の6週間前に1~2週間、内科で減量目的入院
  • 内科での入院後、1週間おきに外科外来で診察
  • 体重減少の目標の達成度合いにより、手術の最終決定
  • 手術日2日前、外科入院

手術延期または中止を考慮する場合

  • □ 生活習慣が改善しない、または乱れる
  • □ ストレスの増加
  • □ 禁煙が守れない
  • □ 担当医との約束が守れない(外来受診時間など)
  • □ 目標体重が達成できない、もしくは体重増加
  • □ ご本人・ご家族の反対
  • □ 不適切な減量(断食や下剤使用などによる)



鳥取大学医学部
器官制御外科学講座
消化器外科・小児外科
(第一外科)
〒683-8504 鳥取県米子市西町36-1
TEL 0859-38-6567
 FAX 0859-38-6569