以下の3点から、「普通の酒飲み」と「アルコール依存症」の線引きをしています。
飲酒に関連して、日常生活に支障をきたすような様々な問題(身体的問題や離脱症状、仕事・経済的問題、家族・人間関係の問題など)が生じているのにもかかわらず、飲酒量を減らしたり、適量で飲むことが困難な状態です。そのため、まわりから「お酒を控えなさい」と言われても、“ついつい"とか“たまたま"と言って、飲み過ぎてしまい、同じことを繰り返して飲酒問題がさらに悪化してしまうのです。
不眠、不安・焦燥感といった症状に始まり、発汗、発熱、頻脈、血圧上昇、手の振るえといった症状を認めるようになります。さらに進行すると、てんかん発作や幻覚を認めます。
飲酒欲求が強まると、常に飲酒をしていないと調子が出ないといったような連続飲酒発作を生じます。さらに身体的限界がくるまで酒を飲み続け、体がアルコールを受け付けなくなるとまた酒を飲み続けるといった。山型飲酒サイクルをとることもあります。
鳥取大学精神科ではアルコールリハビリテーションプログラムという名称でアルコール依存症の教育入院を個別に行っております。
4-6週間の教育プログラムにて認知行動療法のエッセンスを取り入れたセッションや、断酒教室、断酒会の見学やなどを行い、外来治療へと移行することとなります。