教室紹介

教授挨拶

藤原義之

All for One, One for All.
すべては一人の患者さんのために、個々は未来の外科学のために


鳥取大学医学部病態制御外科(第一外科)
教授 藤原 義之

はじめに

皆様こんにちは、平成28年11月1日より第5代教授として赴任しました藤原義之です。どうぞよろしくお願いいたします。
前任は大阪のがんセンターである大阪府立成人病センターの消化器外科主任部長をしておりました。
鳥取大学第一外科は平成29年10月で開講70周年を迎える歴史と伝統のある外科教室です。これまで山陰地方を中心に優秀な外科医を輩出し、外科診療を支えてきました。
この深い伝統を継承し、山陰の外科診療を支えるとともに、将来の医療の発展のための研究、診療技術に優れ高い倫理観を持った若手外科医の育成に力を注いでまいります。

外科に興味のある方へ

学生、研修医のみなさん、病態制御外科(第一外科)は消化器外科(上部消化管、下部消化管、肝胆膵)と小児外科を担当しております。
小児外科は新生児も含めた小児に対し、心臓を除く全疾患の外科治療を提供する鳥取県では唯一の診療科であり、かつ最後の砦です。
先天奇形、腫瘍、外傷などあらゆる病態に対応することが求められるやりがいのある診療科です。
消化器外科は悪性腫瘍に対する外科治療が主ですが、良性疾患、腹部救急など外科治療の根幹を担う診療科です。
消化器外科の対象疾患は、種類が多岐にわたるとともに症例数が非常に多いため、外科学会専門医、消化器外科専門医取得まではすべての分野を十分に経験したのちは、上部消化管外科、下部消化管外科、肝胆膵外科に専門化し、内視鏡外科学会技術認定医、食道外科専門医、肝胆膵高度技能専門医などのいわゆる3階建ての部分の取得をめざします。
一方、専門化するとともに、消化器外科医は、消化器癌をTotalに診療する総合医でもあります。
内視鏡、超音波検査などの術式決定のための検査、抗がん剤、分子標的薬を用いる化学療法、そして治療ができなくなった患者さんへの緩和医療などすべての段階に関与することが求められます。
我々消化器外科医は、これからも癌の総合医として日々努力していく必要があります。
そして癌専門医、総合医として、やりがいとプライドをもって診療を行っていきます。今、外科医が絶滅危惧種となっております。ぜひともやる気がある元気な諸君、一緒に汗を流しましょう。

研究について

外科医に研究は必要? 答えは“Yes”と考えています。
私は医師免許取得後30年になりますがうち7年間はほとんどメスを握らず研究生活を送りました。
ある一定期間基礎研究、臨床研究などの研究する機会を持つことは必ず医師の人生のプラスになると考えています。
「試験管を振ることが医者に役立つはずはない。」と考えている方もいるかもしれませんが、日常診療を行っていると、わかっていないことがたくさんあることに気づきます。
その際にどういう対応をしたらいいか、どのように明らかにしていけばいいか、を考える“脳みそ”を鍛える必要があります。
研究とは、現在わかっていないことを世界に先駆けて発見していくことであり、そのためには、研究計画をたて、実験(検証)を行い、結果を考察し、厳しい査読に耐えていく、この過程がその“脳みそ”を鍛えてくれます。
そしてこの脳みそを持っている人は診療にも必ず活かされていきます。ぜひとも研究をしてください。
そしてできれば海外留学も経験してください。人生の幅が広がります。

地域医療について

鳥取県を含む山陰地方は人口減少、過疎化、医師不足、医療過疎などの問題を抱えています。
しかし、これは日本全体の将来像であり、山陰地方はその意味で日本の医療事情の最先端です。
日本の総人口は平成23年より減少傾向となりました。しかし鳥取県ではすでに平成17年に60万人をきり人口が減り続けています。
しかし、それ以上に65歳以上の老年人口の割合がすすむことで、老年人口は今後も増加していきます。
したがって高齢者ほど頻度の高い消化器癌は今後も増え続けます。今後も外科医の需要は増えていきます。そして、高齢者に対する外科治療などの対策を全国に先駆けて行っていく必要があります。
若い皆さんは、都会で働いきたいと思っている方もいらっしゃるでしょう。
私は、ほとんど大阪で外科医をしておりました。特に大阪府立成人病センターは、遠方より比較的若くて元気な患者さんが集まってきて手術症例も豊富です。
外科の研修としては申し分ない環境です。このような都会のHigh volume centerで標準治療を決めていくのも意味ある事だと思いますが、実際の医療は合併症を抱えた高齢者に最適な治療はなにか、どのようにケアしていくか、といったことが重要となってきます。
研修期間は、都会のHigh volume centerで研修するのもいいと思いますし、我々は、その機会を提供できます。
しかし、ある程度技術を習得した後は、山陰へもどってきて、日本の最先端の医療現場で地域医療を支える医師として一緒に働いていきましょう。


鳥取大学医学部
器官制御外科学講座
病態制御外科学分野
(第一外科)
〒683-8504 鳥取県米子市西町36-1
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 FAX 0859-38-6569