入局案内

入局案内

鳥取大学医学部附属病院放射線治療科に興味のある学生さん、研修医の方、他施設の先生方、遠慮なくご連絡ください!
入局に関しては、下記の、研修医の声、医局員の声、専門医への道も参考にしてください。

 

医局員の声

はじめまして、放射線治療科 坂口と申します。
突然ですが、皆さんは放射線治療と聞くとどんなイメージがありますか?
残念ながら未だに「癌の末期患者に対する緩和治療」ですとか「危ない、怖い」など、マイナスのイメージを持つ人も少なからずいるようです。
しかし、実際の放射線治療はがん治療の三本柱の重要な一翼を担っており、身体にメスを入れることなく癌の治療ができる非常に有用性の高い治療法です。
さらに、全身のあらゆる癌の根治・姑息・緩和治療といった様々なニーズに応えることのできる、魅力的な科です。

恥ずかしながら私自身、初期研修で放射線治療科を回るまでは、がん治療における放射線療法のイメージを正直ほとんど持っていませんでした。
もともと内科志望で放射線治療科の「ほ」の字も考えていませんでしたが、初期研修の放射線治療科外来で実際に照射により腫瘍が消え、根治した症例を目の当たりにした時のあの衝撃は今でも忘れられません。
さらに根治治療だけでなく、骨転移による痛みを和らげる等の緩和治療としても有効であることを知り、その幅広い役割に魅了され、放射線治療医を目指すことになりました。

さらに、勤務形態もオン・オフがしっかりと分けやすい点で非常に魅力的です。
当科はヨード治療患者を除き入院患者を持っておらず、時間外の呼び出しはありません。また、治療計画は診察や手技の合間にできるので、時間の調整がしやすいです。
その分、日中はタイトスケジュールになることもありますが、定時を大幅に遅れることはまずありません。
私自身、二人のやんちゃな子供がいる共働き世帯ですが、おおよそ男性医師と同程度の仕事内容をこなせています(時間外のカンファレンスは免除してもらっています)。
また、放射線治療専門医も2回の産休・育休を挟みましたが本来の1年遅れで取得できました。
男女関係なく、一人の医師としてがん治療に貢献できていることは自信にもつながっています。

現在、鳥取大学では強度変調放射線治療(IMRT)や定位照射、画像誘導小線源療法など高精度治療を積極的に行っており、低侵襲かつ根治性の高いがん治療を目指し、日々鳥取県のがん診療に携わっています。
現代の医療は手術も含め、患者さんの負担を少なくするため低侵襲化が加速しています。
その中で、メスを使うことなく癌を根治でき、緩和医療の役割も兼ね備える放射線治療の意義は大きく、今後需要はさらに増えると思われます。

「放射線治療っておもしろそう」、「がん治療に携わりたい」など考えている方はぜひ、当科へ一度足を運んでみてください。一緒にがん患者さんを治しましょう!!
お待ちしております。

 

研修医の声

初期臨床研修医
岡田 哲毅

この度、研修医の声を担当することとなりました初期臨床研修医1年目の岡田哲毅と申します。このような機会を設けていただき大変光栄に思います。今回は放射線治療医を志したきっかけについてお話したいと思います。

私は現在、鳥取県立中央病院で初期研修医として研鑽中です。日中は上級医の先生方の指導を受けながら知識やスキルを学び、就業時間後は参考書を読んだり趣味の時間に充てたりなど、充実した日々を過ごしております。1~2か月毎に診療科がローテーションするのは大変なこともある反面、多くの先生方から様々なことを学ぶことができ非常に有意義な研修をさせていただいていると感じています。

私が放射線治療医を進路として考え始めたのは学生時代の臨床実習からです。恥ずかしながらクリクラⅠで放射線治療科を回るまで放射線治療がどういうものか今一つピンとは来ていませんでした。しかし実習の3日間で概要に触れ、手術が難しいあるいはできない癌に対しても根治を目指して介入できると教わり、非常に魅力的に感じ、興味を抱きました。3日間の実習では詳しいことまで教わることができず物足りなく感じたため、クリクラⅡでも2週間実習させていただきました。

クリクラⅡでは外来や小線源治療の見学、デモデータを用いた治療計画の作成など、より詳しく放射線治療科の診療を勉強させていただきました。その中で全身の癌診療に携わることができる、根治・姑息・緩和照射で様々な病状の患者さんに対応できるといった点に惹かれました。また、急な呼び出しがほとんどない、計画的に業務をこなせば自分の時間も確保できるなど働きやすい環境であることも魅力だと感じました。

以上が私の放射線治療を志しているきっかけです。

拙い文章ではありましたが、ここまで御一読いただきありがとうございました。一日も早く一人前の放射線治療医となるべく日々励んでまいります。

 

専門医への道

1. 放射線治療専門医取得までの流れ

現在、放射線関連の専門医制度は、二段階に分かれています。
充実した研修プログラムを通じて、高度な専門知識と技術を身につけることが求められます。

まずは初期の3年間(卒後3年目から5年目)は、放射線治療だけでなく、画像診断、IVR、核医学の各分野において専攻医としての研修を行います。
そして、卒後6年目で放射線科専門医の資格取得を目指します。

次に2段階目では、さらなる得年化の専門医研修が行われます。
この期間中は放射線治療に特化した研修を行い、自身の興味や能力に応じて専門性を深めていきます。
そして卒後8年目に放射線治療専門医の資格を取得します。

2. 当科における研修システム概要

  • 入局

    当科では卒後臨床研修終了後、卒後3年目に入局します。
    (ただし、産休・育休からの復帰、転科等の場合この通りではありません。このような方も大歓迎です。)

  • 放射線科専門医

    卒後3-5年目では放射線治療の研修だけでなく、画像診断、IVR、核医学の分野の研修も行います。
    3年間のうち、最低1年間は総合修練施設である鳥取大学医学部附属病院での研修を行います。
    残りの2年間は、大学病院だけでなく、修練施設の鳥取県立中央病院や松江赤十字病院などでも研修を行うことが可能です。
    卒後6年目に放射線科専門医取得を目指します。

  • 放射線治療専門医

    卒後6-7年目で放射線治療の専門医研修を行います。
    この2年間は放射線治療に特化した研修を行います。
    卒後8年目に放射線治療専門医試験を受験し、放射線治療専門医を取得します。

3. 大学院

卒後3年目より大学院に進学し、一般枠や社会人枠で学位取得を目指すことも可能です。
大学院生の期間も研修期間として認められます。

4. 地域枠、編入枠、一般貸付枠の医師養成確保奨学金を利用している学生の皆様へ

放射線治療科は鳥取県の指定する特定診療科に含まれています。
初期研修を鳥取県内の病院で実施している場合は、卒後3年目から6年目までのうち、最大3年間を大学病院勤務、残りの期間を鳥取県立中央病院にて勤務することで、最短での奨学金返済免除となります。
専門医資格もストレートで取得可能です。

地域枠の制度
「奨学金制度を活用して地域を支える医師になろう!」