文部科学省 課題解決型高度医療人材養成プログラム 重症児の在宅支援を担う医師等養成

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研修会「そうだ、おでかけしよう!~医療的ケアや、車いす・バギーを必要とする方の外出支援について考える~」を開催

平成29年9月10日(日)、研修会「そうだ、おでかけしよう!」を鳥取大学医学部 講義・実習棟111講義室で開催し、合計83名の方にご参加いただきました。当事者・ご家族の方はもちろん、医師をはじめ多くのコメディカルの方に参加いただき外出支援への関心の高さがうかがえました。
講演会では、はじめに米子市障がい者支援課の方に鳥取県や米子市で利用できる外出支援、移動支援のための基本的な制度についてお話し頂きました。
次に、実際に車いすで外出されている西部島根医療福祉センターの水津健太氏にお越し頂き、「外出時の工夫、困難な点」について、野球観戦を目的とした旅行の体験談を中心にお話し頂きました。中でも、人との交流が大好きで、外出をすることで交流を深めていけるところに喜びを感じているというお話がとても印象的でした。
そして講演の最後には、養和病院 理学療法士の福山真樹氏にお越し頂き「お出かけマップ作成の取り組み」についてお話頂きました。外出を支援する立場から、動画やイラストを交えたとてもわかりやすいお話でした。「外出する本人が楽しめることを大切に、押し付けにならない支援」という言葉にハッとさせられました。
 講演会後はグループワーク「日曜の午後、楽しくおでかけするための支援計画を立てよう!」を実施しました。医療的ケアや、バギー・車いすが必要な方が、近くのお店や観光地へおでかけする時にどのような支援や情報が必要か、講演会で聴いたお話をもとにグループごとにディスカッションしました。
参加者の方々の多くが実際に行ったことのある場所を例に挙げましたが、車いすやバギーで出かけるために必要な情報でも知らないことが多いこと、またその情報を得ることの難しさを実感しました。
 研修会後のアンケートでは、医療的ケアや車いす・バギーを必要とする方の外出支援に必要なことについて以下のとおり意見が出ました。
・事前の情報収集
・外出先の理解・協力
・楽しめること、本人の思いを大切に
・本人の必要な支援が一目でわかるサポートブックのような情報
・バリアーがあってもどうしたら解決できるか考えること
・医療的ケアができるスタッフが外出に付き添える制度(自費のように高額でなく利用できる)

 外出支援は、事前準備のみならず、本人が楽しめること、バリアーがあっても乗り越える工夫をすること、また費用をまかなう制度が整備されるよう声をあげていくことの大切さを学びました。

290910_そうだ、おでかけしよう!写真1 290910_そうだ、おでかけしよう!写真2
          講演会の様子                    グループワークの様子

290910_そうだ、おでかけしよう!写真3
            グループワーク