教育研修

卒後専門医研修

附属病院における担当診療科

   ①胸部外科(呼吸器外科)
   ②乳腺内分泌外科


受け入れの身分

   ①医員
   ②大学院生


 鳥取大学大学院医学系研究科

  医学専攻博士課程*(4年間**)
    ①  一般選抜
    ②  社会人特別選抜(本院医員または一般病院に勤務しながら入学可能)

       *専攻分野に関しては、本人の希望で選択可能
      **平成25年度から器官制御外科学講座胸部外科学分野が創設
     ***研究の内容によっては、3年または3年半で修了可能


初期臨床研修終了後の選択可能なコース


卒後初期臨床研修(2年間)   
やじるし1
専門医養成コース 1. 2. 5.
4~5年
選択ローテート研修コース 2. 4. 5.
原則1年
研究重点コース 3. 4.
3~7年
 外科専門医
 呼吸器外科専門医
 乳腺専門医
 内分泌外科専門医
 外科系ローテート  医学専攻博士課程
やじるし2

  1. 初期研修修了後、直ちに専門医養成コースを開始できるが、基本はまず、外科専門医を取得することである。(別途記載)呼吸器外科専門医は、外科専門医であることを原則とし、日本呼吸器外科学会および日本胸部外科学会の3年以上の会員歴を有する必要がある。
    さらに、卒後修練期間7年以上と認定修練施設での3年以上の修練期間を有し、一定の手術経験と業績(学会発表、論文発表)および研修実績(学会参加)を満たせば受験資格が得られる。合否は筆記試験で判定され、取得した専門医は5年ごとに更新しなければならない。
  2. 選択ローテート研修コースの外科系ローテート研修(1年)を経て、専門医養成コースの2年目に移行できる。
  3. 初期研修修了後、直ちに研究重点コースに進むことができる。
  4. 選択ローテート研修コースの外科系ローテート研修(1年)を経て、研究重点コースの2年目に進むことができる。
  5. 専門医養成コースおよび選択ローテート研修コースを選択したとしても、初期研修修了後直ちに大学院医学専攻博士課程に入学できる。


専門医養成コース

選択ローテート研修コースを経る、経ないにもかかわらず、専門医養成コースを修了することにより、医学博士の学位と下記の専門医受験資格を得ることができる。

PG 専門医養成コース
←各種専門医受験資格
7
←医学博士の学位 ←外科専門医受験資格
6 (大学院在学中)

5 (大学院在学中)
4 (大学院在学中)
3 選択ローテート研修を経由可
(大学院在学中)
2 卒後初期臨床研修(2年)
1 卒後初期臨床研修(1年)



胸部外科において取得可能な各種専門医(認定医)

  1. 外科専門医
  2. 呼吸器外科専門医
  3. 呼吸器専門医(外科系)
  4. 乳腺専門医
  5. 内分泌外科専門医
  6. がん治療認定医
  7. マンモグラフィー読影認定医
  8. CT検診読影認定医


各種認定医、専門医受験資格

認定医
専門医
外科専門医取得の要否 受験に必要な研修期間 受験に必要な学会会員歴
外科専門医
卒後修練期間5年以上
(4年以上で予備試験)
専門医認定申請時に会員であればよい
認定医
専門医
外科専門医取得の要否 受験に必要な研修期間 受験に必要な学会会員歴
呼吸器外科専門医 卒後修練期間7年以上
専門修練期間3年以上
3年以上
呼吸器専門医
(外科系)
専門修練期間3年以上 1年以上
乳腺専門医 卒後修練期間7年以上
専門修練期間5年以上
5年以上
内分泌外科専門医 卒後修練期間7年以上
専門修練期間5年以上
5年以上
がん治療認定医 卒後修練期間4年以上 基本領域の学会員であること
なお、各種受験資格の中には、経験必要症例が規定されているものもある。


診療分野ならびに特徴ある診療内容

診療分野

呼吸器外科
  1. 肺外科
    原発性肺癌、転移性肺腫瘍、気管・気管支腫瘍、良性肺腫瘍、炎症性肺疾患、びまん性肺疾患、肺気腫、嚢胞性肺疾患、気胸、血胸、膿胸、胸膜炎、胸膜腫瘍、肺外傷
    *肺癌は特に当診療科にとって最も力を入れている重点疾患の一つである。一次予防(禁煙支援)、二次予防(早期発見:肺癌検診)、診断、治療(外科治療、内科的治療)、終末期医療まですべてに精通する必要がある。
  2. 胸部一般外科
    縦隔腫瘍、縦隔炎、重症筋無力症、横隔膜疾患、胸壁腫瘍、胸壁疾患、 肋骨・胸骨骨折、手掌腋窩多汗症、赤面症、レイノー病、上肢難治性疼痛、 その他
乳腺内分泌外科
  1. 乳腺外科
    乳癌、良性乳腺疾患、乳房再建
    *乳癌はその増加傾向から最重要疾患と考えている。診断、治療に精通し、チーム医療(ブレストケアチーム)を理解する必要がある。
  2. 内分泌外科
    甲状腺癌、良性甲状腺腫、バセドウ病、副甲状腺腫、副腎腫瘍

特徴ある診療内容

外科学の一般検査・処置法の修得

外科専門医を取得するための基本研修を行う。


EBMと診療ガイドラインに基づいた呼吸器疾患の診断と治療の修得
  1. 呼吸器疾患の診断法
    ①胸部X線
    ②胸部CT
    ③胸部MRI
    ④各種シンチグラフィー、PET

  2. 呼吸器疾患の検査法
    ①気管支鏡検査
    ②超音波検査
    ③胸腔穿刺
    ④血管造影(肺動脈、気管支動脈)
    ⑤右心カテーテル検査
    ⑥胸腔鏡検査
    ⑦縦隔鏡検査

  3. 呼吸器疾患の処置法
    ①胸腔ドレナージ
    ②縦隔ドレナージ
    ③心嚢ドレナージ

  4. 呼吸器外科手術方法
    ①開胸手術:後側方切開、前側方切開、腋窩切開、正中切開
    ②胸腔鏡手術:鏡視下手術、胸腔鏡補助下手術
    ③縦隔鏡手術
    ④気管支鏡下治療:レーザー・ステント治療

  5. 癌化学療法(肺癌・乳癌・その他)
    ①術後補助療法
    ②術前補助療法
    ③再発・進行化学療法

EBMと診療ガイドラインに基づいた乳腺内分泌外科疾患の診断と治療の習得
  1. 乳腺疾患の診断と検査法
    ①マンモグラフィー
    ②超音波検査
    ③CT検査
    ④MRI検査
    ⑤各種シンチグラフィー、PET

  2. 乳腺疾患の手術
    ①乳房部分切除(乳房温存術)
    ②乳房切除術
    ③乳房再建術
    ④センチネルリンパ節生検
    ⑤腋窩リンパ節郭清

  3. 甲状腺・副甲状腺疾患の診断と治療
    ①頸部X線検査
    ②超音波検査
    ③頸部CT検査
    ④頸部MRI検査
    ⑤各種シンチグラフィー、PET

  4. 甲状腺疾患・副甲状腺疾患の手術
    ①甲状腺部分切除
    ②甲状腺葉切除
    ③甲状腺亜全摘
    ④甲状腺全摘
    ⑤副甲状腺腫切除
    ⑥頸部リンパ節郭清

  5. 副腎疾患の診断と治療
    ①超音波検査
    ②腹部CT検査
    ③腹部MRI検査
    ④各種シンチグラフィー、PET

  6. 副腎疾患の手術
    ①開腹副腎腫瘍切除
    ②腹腔鏡下副腎腫瘍切除

呼吸器内科および放射線科との総合診療
  1. 呼吸器疾患の診断学
  2. 呼吸器疾患の内科的治療
  3. 肺癌キャンサーボード
  4. *上記は合同カンファレンスを行う

ブレストケアチームによる総合診療
  1. 乳癌の総合的治療サポート
  2. 乳癌キャンサーボード
  3. *上記は合同カンファレンスを行う

専門医研修施設

    ①鳥取大学医学部附属病院
    ②器官制御外科学講座胸部外科学分野の教育関連病院
     上記 1. 2. において、外科学全般にわたる研修ならびにそれぞれ希望する専門医研修を実施できる。

器官制御外科学講座胸部外科学分野の教育関連病院

   鳥取県立中央病院
   鳥取県立厚生病院
   国立病院機構米子医療センター
   国立病院機構松江医療センター
   松江市立病院
   国立病院機構浜田医療センター
   東京都立駒込病院
    *国内留学、国外留学は希望に沿います。

連絡先

    鳥取大学医学部附属病院 胸部外科
        教授:中村廣繁
    TEL:0859-38-6737(内線6737)
    FAX:0859-38-6730(内線6730)
    E-mail:hnaka@med.tottori-u.ac.jp