臨床研修プログラム
私たち胸部外科分野は呼吸器外科を主とした胸部外科と乳腺・内分泌外科呼吸器外科を扱う専門性の高い外科講座です。モットーは地域に愛され、貢献できるように、“患者さんにやさしい最先端の医療を行なうこと”、“切磋琢磨して人間味溢れる医療人を養成すること” です。研修は一定のルールのもとに個人の希望を重視して行っていきます。世界に通用し、世界をリードできる外科医を目指して是非私たちと一緒に歩んでいきましょう。 | ![]() |
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最先端外科専門プログラム(外科専門医最短コース)
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概要
当院では外科研修を第一外科、第二外科、胸部外科で分担している。胸部外科カリキュラムは、呼吸器外科と胸部一般外科を中心に1~4ヶ月で研修するプログラムである。
指導責任者:中村廣繁
目標
一般目標(GIO)
1 | 臨床医として必要な基本的な診療技能を修得する | |
2 | 呼吸器外科疾患について、基本的な知識と手技を修得する | |
3 | 患者や家族の人間性を理解して、適切な信頼関係が構築できる | |
4 | 紹介医やコメデイカルの立場を理解して、適切な協力関係を構築できる |
行動目標(SBO)
1 | 呼吸器系の発生、構造と機能を理解し、呼吸器疾患の病院、病理病態、疫学に関する知識を持つ(解釈) | |
2 | 呼吸器疾患の診断に必要な問診および身体診察を行い、必要な基本的検査法、特殊検査法の選択と実施ならびにその結果を総合して呼吸器疾患の診断と病態の評価ができる(技能、想起) | |
3 | 診断に基づき、個々の症例の心身両面に対応して呼吸器疾患に対する手術療法を適切に選択し、周術期管理を安全に実施することができる(問題解決) | |
4 | 患者の病状に応じた外科治療に関する適応、合併症、予後について十分な理解と説明ができる(解釈、想起) |
*EPOCで定める目標(マトリックス表で◎または○の項目)
1 | 胸部外科で必ず修得しなければならないEPOC項目(マトリックス表で◎) | |
A-2-3 | 胸部の診察 | |
A-4-9 | 穿刺法(胸腔、腹腔) | |
A-4-11 | ドレーン・チューブ類の管理 | |
B-3 | 経験が求められる症状、病態 | |
B-3-6 | 呼吸器系 | |
1) 呼吸不全 | ||
2) 呼吸器感染症 | ||
3) 閉塞性、拘束性肺疾患 | ||
4) 肺循環障害 | ||
6) 胸膜、縦隔、横隔膜疾患 | ||
7) 肺癌 | ||
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2 | 胸部外科で修得するのが望ましいEPOC項目(マトリックス表で○) | |
A-1 | 医療面接 | |
A-2-1 | 全身観察 | |
A-2-2 | 頭頚部の診察 | |
A-3-1 | 尿検査 | |
A-3-3 | 血算・白血球分画 | |
A-3-4 | 血液型判定・交差適合試験 | |
A-3-5 | 心電図(12誘導) | |
A-3-6 | 動脈血ガス分析 | |
A-3-7 | 血液生化学検査 | |
A-3-8 | 血液免疫血清学的検査 | |
A-3-9 | 細菌学的検査・薬剤感受性検査 | |
A-3-10 | 肺機能検査 | |
A-3-12 | 細胞診・病理組織診断 | |
A-3-13 | 内視鏡検査 | |
A-3-14 | 超音波検査 | |
A-3-15 | 単純X線検査 | |
A-3-16 | 造影X線検査 | |
A-3-17 | X線CT | |
A-3-18 | MRI検査 | |
A-3-19 | 核医学検査 | |
A-4-14 | 創部消毒 | |
A-4-15 | 簡単な切開・排膿 | |
A-4-16 | 皮膚法合法 | |
A-4-17 | 軽度の外傷・熱傷 | |
A-5-2 | 薬物療法 | |
A-5-3 | 輸液 | |
A-5-4 | 輸血 | |
A-6-2 | 診療録作成 | |
A-6-3 | 処方箋、指示箋 | |
A-3-8 | 血液免疫血清学的検査 | |
A-6-5 | 紹介状、返信 | |
A-7-1 | 診療計画作成 | |
A-7-2 | 診療ガイドライン | |
A-7-3 | 入退院の適応判断 | |
A-7-4 | QOL考慮 | |
B-1 | 経験すべき症状、病態、疾患 | |
B-1-19 | 胸痛 | |
B-1-21 | 呼吸困難 | |
B-1-22 | 咳・痰 | |
B-2-5 | 急性呼吸不全 | |
B-2-13 | 外傷 | |
B-3 | 経験が求められる症状・病態 | |
B-3-6 | 呼吸器系疾患 | |
C | 特定の医療現場の経験 | |
C-1 | 救急医療(救急医療の現場を経験すること) | |
1) バイタルサインの把握ができる | ||
2) 重症度、緊急度の把握ができる | ||
3) ショックの診断・治療ができる | ||
4) 高頻度救急疾患の初期治療ができる | ||
5) 専門医へのコンサルテーションができる | ||
C-6 | 緩和・終末期医療(臨終の立ち会いを経験すること) | |
1) 心理社会的側面への配慮ができる | ||
2) 緩和ケアができる | ||
3) 諸問題への配慮ができる | ||
4) 死生観・宗教観へ配慮ができる | ||
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3 | 全ての科で目標とする項目(マトリックス表で○) | |
(1)医療人として必要な基本的姿勢・態度 | ||
1) | 患者-医師関係、 | |
2) | チーム医療 | |
3) | 問題対応能力 | |
4) | 安全管理 | |
5) | 症例提示 | |
6) | 医療の社会性 |
方略(LS)
1 | 指導医数 3名 | |
2 | 同時研修は3名までを原則とする | |
3 | 研修期間は1~4か月 | |
4 | 場所は外来、病棟、手術室(OR)、ICU、HCU | |
5 | OJT(On the Job Training)が主体 | |
・症例ごとに指導医、上級医とマンツーマンで研修する | ||
6 | カンファレンス 週3回 | |
・胸部外科術前、術後カンファレンス | ||
・肺がんカンファレンス(呼吸器内科、放射線科合同) | ||
・手術手技検討会 | ||
7 | 抄読会 週1回 |
週間予定
胸部外科
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※クリクラレクチャー:(1週目)手術手技・試験問題(2週目)症例発表 |
乳腺内分泌外科
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● 一日の始動は7時45分です。
● その他、救急手術、急患処置はいつでも行える体制にしています。
● 木曜日はhappy nightで、18時終了を目指しています。
評価(EV)
1 | 形成的評価(フィードバック) | |
・知識(想起、解釈、問題解決)については随時おこなう | ||
・態度・習慣、技能についても随時おこなう | ||
・技能についてはチェックリスト、評定尺度の使用を推奨 | ||
・態度・習慣については観察記録の使用を推奨 | ||
2 | 総括的評価 | |
・EPOC担当指導医の研修期間が終了する時点で、EPOCの評価入力を行う。 |
胸部外科医局お問い合わせ先
メール:kyoubu@med.tottori-u.ac.jp