
染色体工学研究センターは、文部科学省・21世紀COEプログラム(平成16〜20年度)「染色体工学技術開発の拠点形成」終了後、本学で生まれた世界最先端の染色体工学技術を基盤として、学問的・社会的に国際競争力のある研究及び人材育成を実践することを目的として設置されました。本センターは全国でも他に類をみない産学官連携研究を実践している研究・教育センターであり、創薬や遺伝子・細胞治療、食料問題解決などを目指した先端生命科学分野における基盤技術開発研究に重点を置いています。また、医学部、医学部附属病院、工学部、農学部、研究推進機構、国際乾燥地研究教育機構、技術部などが参画し、全学的に分野を超えた連携体制を整え、学部生から大学院生まで研究プロジェクトに参画しています。加えて、企業との連携により、研究成果を社会実装に繋げる取組を実践しています。
本センターでは鳥取大学の教員および研究員・大学院生らとともに、以下の目標に挑戦していきます。
染色体工学研究センターは日本に唯一存在する染色体に特化した研究・教育組織であり、本学で生まれた世界最先端の染色体工学技術を基盤として、学問的、社会的に国際競争力のある研究を実施し、主に以下のような成果を挙げてきました。
今後も鳥取大学の強みである染色体工学基盤をさらに強化し、染色体工学技術などによって創出した独自の創薬基盤プラットフォームを活用し、非臨床研究の加速化を担います。さらに、染色体工学と医学・獣医学・工学・農学・薬学分野の異分野融合により、新たな創薬プラットフォームの創出と創薬研究を加速させます。また、本学国際乾燥地研究教育機構や自然科学研究機構等との連携により、基礎研究分野へ染色体工学を活用し、全国共同研究利用へと発展させていければと考えています。また、海外においても染色体工学は独自のユニークな技術であることから、国際的な共同研究の推進も加速させます。
今後、これまでの学術研究を発展させ、10年後までには染色体工学研究センターを中心とした教育研究拠点(仮称:国際染色体工学研究教育拠点)を整備することで、(1)多様な分野への染色体工学技術の活用による基礎生命科学の発展と、(2)創薬基盤技術開発を活用した製薬企業や大学発ベンチャーなどとの共同研究による、創薬研究の推進・加速化により国民の健康増進、に貢献したいと考えています。
医学部、工学部、農学部、研究推進機構、国際乾燥地研究教育機構が参画し、全学的に分野を超えた連携体制を整え、学部生から大学院生まで本センターの研究プロジェクトに参画しています。加えて、企業との共同連携により、研究成果を社会実装に繋げる取組を実践しています。今後も学内外の連携を通じて、参画する学部生・大学院生・若手教員に実践教育を継続して実施しています。特に大学院生・若手教員については、国際学会や国際共同研究に積極的に参加させ、英語でのプレゼンテーションスキルとディスカッションスキルを磨くことで国際的にも通用する研究者を育成し、さらに染色体工学分野の国際的プレゼンスの向上を目指しています。
また、特徴的な取組として、JST・地域産学官共同研究拠点事業(とっとりバイオフロンティア事業)および文科省・地域科学技術実証拠点整備事業と連携し、鳥取県産業振興機構と協力して、(1)バイオテクニシャン動物管理者養成、 (2)染色体工学技術スペシャリスト養成、(3)バイオビジネスマインド養成、を通じて人材育成に取り組んでいます。これら事業を通じて参画している研究者および技術補佐員および大学院生も上記に参画することでキャリアパスに繋がるスキルを習得し、支援や研究の高度化にフィードバックしています。高度な専門人材を育成し、地域における人材の厚みを拡大することで、1)大学発ベンチャー企業への就職、2)人材を切り口にした企業誘致、3)誘致企業への就職、を支援しています。また、「国民との科学・技術対話」に対する取組として、夢ナビライブ、鳥取大学ジュニアドクター育成塾、ひらめき☆ときめきサイエンスなどに積極的に参画し、次世代の若い研究者に研究の魅力を伝えています。これらの取組を地方創生に関連する事業とも絡めながら継続・発展させていきます。これまで産官学連携事業である、文科省・都市エリア産学官連携促進事業(2006〜2010年度)、文科省・地域イノベーション戦略支援プログラム(都市エリア型)(2010〜2012年度)、文科省・地域イノベーション戦略支援プログラム(2013〜2019年度)に参画してきました。研究成果を精力的に発信することで、国内外の大学等公的研究機関や製薬企業との共同研究を発展させてきました。さらに、これらの染色体医工学による成果の実用化促進(社会実装)のための研究施設である、「とっとりバイオフロンティア」(2011年度、JST・地域産学官共同研究拠点事業)や、「とっとり創薬実証センター」(2016年度、文科省・地域科学技術実証拠点整備事業)が、鳥取大学/鳥取県との連携申請により鳥取大学・米子キャンパス内に整備されてきました。染色体工学研究センターとして、「とっとり創薬実証センター」を管理・運営し、製薬企業や大学発ベンチャー企業などとの共同研究、人材育成を推進しています。上記と関連して、産官学共同研究においては、2014年〜現在まで合計50件以上を実施してきました。これらの活動により、鳥取大学の学部生・大学院生の卒業生の就職に繋がり、現在50名以上が米子地区の「とっとりバイオフロンティア」や大学発ベンチャー企業で社会人として活躍しています。
鳥取県と鳥取大学においては、これまでの連携協力を踏まえて、平成22年鳥取県経済成長戦略及び平成25年鳥取県経済再生成長戦略に基づき、医療イノベーション(創薬)分野において、染色体工学技術などを技術シーズとして、上述の産学官連携による「とっとりバイオフロンティア」を鳥取県が支援し、連携協力により研究開発力の集積、シーズを活用する企業等との連携ネットワークの形成等を図ってきました。今後も、鳥取県「令和の改新」県民会議と鳥取大学「地域未来共創センター」が取り組む地域課題解決ワーキンググループと連携しながら、特に医療・ヘルスケア分野での役割の一部を本拠点が担っていきます。
染色体の構造(セントロメア、テロメアなど)や遺伝子発現制御メカニズムの解明を行い、最新の染色体工学技術開発に活用しています。
完全ヒト抗体産生動物の開発(抗体医薬品シーズの創出や安全性評価)、ヒト薬物動態関連遺伝子をもつマウス・ラットの開発(医薬品の安全性評価に活用)、疾患モデル動物の開発(疾患メカニズムの解明や治療薬開発)、食料危機に備えた植物の開発などを行い、基礎生命科学研究や創薬研究を推進しています。
安く、早く、効率良く、望みの染色体を構築する方法の開発を推進しています。ゲノム合成技術や染色体操作技術などを活用し、新たな染色体を構築し、細胞や動物に導入することで機能解析を推進しています。
各種ヒト化動物を用いた抗体医薬品シーズ開発、薬効・安全性評価法の開発、体性幹細胞・iPS細胞を用いた遺伝子・細胞医薬の開発、低分子・抗体・核酸・細胞など様々なツール(モダリティー)による治療薬開発、など安全で効果的な治療薬開発のための研究を推進しています。
各部門で構築された研究手法による研究支援を推進しています。支援効率化のためのシステムを開発しています。
医学・農学・工学分野などの専門性を持った教員を配置し、各部門の共同研究の推進と新分野の開拓を推進します。学外だけでなく、学内の全学的横展開を強力に推し進めます。
各部門あるいは共同研究から得られたデータを一括管理し、有機的な研究活用と共同研究推進に活用します。
本施設は、2016年度に文部科学省「地域科学技術実証拠点整備事業」により整備された、産官学共同研究拠点です。
管理・運営は、染色体工学研究センターが担っています。
民間企業等は、所定の入居審査を経た上で、鳥取大学との共同研究契約に基づき、入居料金をお支払いいただくことで入居が可能です。