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トップ > トピックス > 香月助教の研究課題が、最先端・次世代研究開発支援プログラムに採択されました

「最先端・次世代研究開発支援プログラム」とは、政府の総合科学技術会議(議長:菅直人首相)が、主に若手・女性・地域の研究者への研究支援と、グリーン・イノベーション及びライフ・イノベーションの推進を目的としてを創設されたものです。
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研究者氏名: 香月康宏 助教     香月先生  

研究課題名:
医薬品開発支援のための染色体工学技術による
ヒト型薬物代謝モデル動物の作製

(1)研究の背景
 新たに開発された医薬品はヒトに投与する前に、安全性試験などを実験動物を用いて進められているが、実験動物とヒトでは薬物代謝関連因子に種差があることが課題である。ヒトの薬物代謝関連遺伝子をもつ実験動物は、ヒトの薬物代謝や安全性の予測に大きな役割を果たすと考えられる。しかし、薬物代謝関連遺伝子は多くが巨大な遺伝子であり、従来技術では一部の遺伝子しか導入できないことから、実用化には至っていない。

(2)研究の目標
上述の課題を克服するため、ヒト人工染色体(HAC)技術を用いて、上述のヒト薬物代謝関連遺伝子群を保持するヒト型薬物代謝モデルマウスおよびラット系統を作製し、ヒトにおける医薬品の代謝・安全性試験の予測に利用できるかを検討する。

(3)研究の特色
 我々は、巨大なサイズの遺伝子・複数の遺伝子が制限なく搭載可能なHACベクターを開発してきた。このHAC技術による、ヒト特異的な薬物代謝に関わる遺伝子群を統合的に導入したマウスおよびラットの作製は世界でも類をみない独創的なアプローチである。

(4)将来的に期待される効果や応用分野
本研究開発によって、ヒトに対する安全性予測が向上すると共に、医薬品開発のスピードアップと成功確率が向上し、新薬開発の低コスト化、ひいては国民医療負担を減らすことにつながるインパクトを与え、ライフ・イノベーションの推進に大きく貢献できるものと考える。

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