押村教授 「染色体工学技術を用いたダウン症候群の発がん機構の解明」が(平成25年度~平成29年度)
平成25年度科学研究費助成事業 基盤研究(S)が採択されました。
科学研究費助成事業とは、全国の大学などの研究者の研究活動に必要な資金を助成する仕組みの一つで、文部科学省及び日本学術振興会が行っている事業です。
今回採択された基盤研究(S)は、科学研究費補助金の中心となる研究種目である基盤研究の中でも最上位にランクされるもので、
特に高い評価を得ている研究を支援する研究種目です。
(押村光雄談)
ダウン症候群は21番染色体トリソミーにより引き起こされる先天性疾患です。
本研究の目的は、独自に開発した染色体工学技術により作製した人工染色体ベクター(下図参照)を用いて、新規のダウン症候群モデルマウスおよびモデル細胞を作製し、ダウン症候群に高頻度に見られる急性巨核芽球系白血病の発症メカニズムを解明することです。
このことはダウン症候群の急性巨核芽球系白血病の治療につながることが期待されるばかりでなく、染色体異常が直接的あるいは間接的に及ぼす発癌メカニズムの解明につながると考えています。鳥取大学発の染色体工学技術が、基礎研究から応用研究まで、汎用性のある先端技術であるかを示していきたいと思います。