再生医療学セミナー

再生医療学セミナーの報告

平成21年2月16日(月曜日)18:00~20:00(場所:米子全日空ホテル2F)

慶應義塾大学病院 心臓病先進治療学 講師 三好俊一郎先生:
「間葉系幹細胞を用いた、心臓再生医療の戦略」

間葉系幹細胞の多分化能に着目し、心臓血管再生医療の新しい戦略を解説した。

平成21年4月20日(月曜日)19:00~20:30(場所:米子全日空ホテル2F)

サイトリ・セラピューティクス株式会社 アソシエイトディレクター 岩畔英樹先生:
「幹細胞を用いた基礎から臨床への道のり」~脂肪組織由来幹細胞の可能性~近年における幹細胞に関する基礎的研究の著しい発展によって、幹細胞を用いた臓器再生医療への可能性・有用性が次第に明らかとなるにつれて、幹細胞の臨床応用への可能性に大きな期待がかかっている。また最近話題のiPS細胞の発見により益々この分野における可能性が広がりつつある中、我々は体性幹細胞の中でも脂肪組織由来の幹細胞に着目した。

平成21年3月16日(月曜日)17:00〜19:00(場所:臨床講義棟2階 第2臨床講義室)

1) 森崎隆幸先生(国立循環器病センター):「細胞表面マーカーを用いたES細胞由来心筋前駆細胞の純化」 ES細胞由来心筋前駆細胞の表面に発現するマーカーを網羅的に解析し、種々の分子がES細胞由来心筋前駆細胞の純化に有用であることを解説した。

2) 倉田康孝先生(金沢医科大学): 「シミュレーションによる心筋自動能発生機序の解析とバイオペースメーカーシステム設計」ペースメーカ細胞の自動能がどのように構成されるのかを分岐構造理論を基にシミュレーションを用いて解説した。ヒト心室筋でもIK1抑制による分岐誘導・ペースメーカー細胞作成が可能である(IK1抑制がバイオペースメーカー作成の必要十分条件である)。心室筋自動能発現の力学的機序は洞結節自動能と本質的に同じである。心室筋ペースメーカーの過分極負荷に対する構造安定性とドライブ機能は低く、その強化には自動能調節チャネル(Ist)の導入・発現が不可欠である。 非線形力学・分岐理論に基づく心筋細胞モデルの分岐構造解析は、自動能発生機序の解明やバイオペースメーカーシステム設計に極めて有用である。

3) 室原豊明先生(名古屋大学):「血管再生療法の現状」脂肪細胞由来幹細胞の多彩な分化能とそれを用いた血管再生医療のための前臨床試験に関しての展望、さらにES細胞やiPS細胞を用いた血管再生医療の展望に関して講演された。

4) Edward W. Holmes先生(カリフォルニア大学サンディエゴ校): 「Translational Medicine: The Next frontier」

Update : 2010-04-01