一年を振り返って

この一年を各スタッフが振り返ってみました。

池田信人 (助教)
 この一年は、研究室の環境が大きく変わった「変化」の年でした。毎年、学生さんの顔ぶれが少しずつ変わっていくのは当然ですが、今年は研究室を支えるスタッフの方々の顔ぶれが変わったことが、その大きな原因だと思います。新たに川根さんと小林さんに加わって頂き、事務処理や研究がより円滑に進めることが出来るようになりました。またそれに加え、細胞培養環境を整備して頂きました。今後、高度な再生医療を実現して行くための基盤も整い、後は成果をあげるのみです。
 一方で私個人としては、論文は投稿出来ていませんが、非常に興味深い現象を見いだすことが出来ました。現在はこれを論文としてまとめることを最重要課題として実験を行っています。こうして順調に実験を進めて行くことが出来るのは、日頃から久留先生と白吉先生、そして研究室の皆様にサポートして頂いているからこそであり、心より感謝しつつ日々を過ごしています。


Peili Li (李佩俐) (特任助教)
  I have been working at Division of Regenerative Medicine and Therapeutics in Tottori University as a project researcher for five years. Studying on ion channels is my main topic. I received the Most Academic Excellence- Award of the Japanese Society of Electrophysiology last year due to our research on ion channel, hERG. I am so humble to receive such great honor. The award is a huge encouragement to me. I deeply thank all the staff and co-workers at our laboratory for always being supportive. It was impossible to achieve such work without their support. I am trying to study on ion channel deep and extend my research to different types of ion channels now. I hope to contribute a new insight, even a little, into channelopathy at the molecular and cellular levels.

Udin Bahrudin(プロジェクト研究員)
2011 was the last year of seven years I have been staying in Tottori University in which five years working with the group of Prof. Hisatome. It was my great honor to be involved in a serious but friendly people who dedicated their work in science and technology in field of stem cell and cardiovascular medicine. Now, I have come back to Diponegoro University Indonesia and start my academic work with different challenges and opportunities. I find that the experience during staying in Japan is very useful for continuing the academic work in Diponegoro University which goes forward to be a research university. Mutual collaboration between Tottori University and Diponegoro University provides a valuable impact, et least in developing human resources and international publications. I hope that we could keep this collaboration and strengthen our fruitful friendship in the coming years.

廣田 裕(プロジェクト研究員)
   今年の成果は、まず,基礎の先生方に開業医に対する講義をしていただく,細胞生物学研究会なるものを立ち上げたことです. 1回目は御大の押村先生,その後佐藤先生,久郷先生,岡田先生,畠先生と続いています.ただ,開業医はやはり業務に関連していないことには反応が鈍く,参加者は少ない のが現状です.物事は,企画者と受け手のマッチングがないと,なかなか広がりません.また協力者も必要です.私の企画もどういう方向に向けていくか,久留先生と も話し合いながら進めて行こうと思います.

野津 智美(技術補佐員)
この一年間も、研究室の先生方、教室員の皆さんに大変お世話になりました。ありがとうございました。新たな技術の習得等、楽しく取り組むことが出来ました。新しい年も前向きに、さらにさらに技術と智慧を磨いていきたいと思います。

井上裕美子(技術補佐員)
昨年から池内さんに師事して、Rat のAV-Block作成 の練習も始まりました。 心臓の外側から心房中隔上のごく一部のポイントを針で刺して破壊するという、私にとっては思った以上に難しい作業と格闘した一年であったように思い出されます。 未だに成功率がかなり低く、まだまだ練習の必要があるのが、本当に歯がゆくも申し訳なくも思っております。HPLCを用いての血清尿酸値解析も、スタンダードの安定化に大変時間をかけてしまいました。“来年度はもっとしゃきしゃきと仕事がこなせるように・・・!”を目標に、精進してゆきたいと思っております。 

小林 好美(技術補佐員)
技術補佐員として採用していただき1年が過ぎました。丁寧にご指導いただきました研究室の皆様に心より感謝いたします。池田先生にストーカーのようについて回ったおかげで、学ぶことが多い1年となりました。また、2月に娘を出産し、長くお休みをいただきましたが、今年も皆様のお手伝いが出来ますことを嬉しく思っております。

川根律子(事務補佐員)
早いもので1年がすぎようとしております。最初は、研究室の皆様方の顔と名字が一致せず慣れないこともあり戸惑いもありしたが、皆様方にやさしく教えて頂きました。皆様方には大変お世話になりました。これからもよろしくお願いいたします。

三島睦夫(研究生)
"私の住む地域では歳徳神が祀られており、平成13年は私の家が宿であったため、1年の間 定められた仕来りに基づいた神事の開催を行わなければならず、行事のある月などは 月初から急加速して月末に到達するような勢いがあり、とても短く感じる年でした。そのような状況の中、高血圧と高尿酸血症の新たな治療を目指した試みに関して、治療薬の分野にてHPLCによる血清中の尿酸、アデニンヌクレオチド等の分析を通して、薬の持つ新しい効能の発掘に携わらせて頂く機会に恵まれました。多くのことはできないにしても積み重ねを続ける気持ちは、神事の継承と同じく大切にしたいと思っています。
久留教授、白吉助教授 引き続きご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。"

浦島 直 (D3)
みなさん、こんにちは。久留教授のもとで研究活動をさせていただきましたが、今年の3月をもちまして無事博士課程を卒業&学位取得ができる運びとなりました。私の学位研究に関しまして、多大なるご助言をいただきました久留教授をはじめ、多くの関係者にこの場をお借りして御礼申し上げたいと思います。今回の学位研究を通じて、改めて医薬品開発における基礎データの重要性を認識しました。私はこれで博士課程を卒業いたしますが、今後も引き続き製薬企業や医薬品開発の最新動向などの情報交換などもみなさんと積極的にできればと願っております。現在、都内に在住しておりますため、なかなか米子にお伺いする機会もございませんが、もし東京にお立ち寄りの際がご連絡いただければ幸いです。皆さんの益々のご活躍を願っております。

桑原政成(D3)
2011度は尿酸を中心として、高血圧、心不全、不整脈や腎臓病など、幅広い分野で研究をさせて頂き、基礎と臨床を合わせて学ぶことの大切さを感じました。国内学会10箇所20演題(シンポジウム2演題)、国際学会も3箇所で発表させて頂き、論文も日本語ですがいくつか作成させていただきました。台湾で行われたアジア太平洋高血圧学会(APCH)でYIA、集中治療医学会で奨励賞を頂き、久留教授からのご指導に心より感謝申し上げます。
学会で一番楽しみなことは、久留教授から直接、個人レッスンを頂けることです。新しいアイデアや考え方の教えはもちろんのこと、進路や家庭も考えた将来設計まで、常に親身になって相談に乗ってくださいます。質疑応答などで凹んだ時も、「成長過程ですね」と温かいアドバイスを頂き、お陰様で高いモチベーションを保てております。
休学期間もあり大学院生活は続きますが、今後ともご指導・ご鞭撻のほど宜しくお願いいたします。

鈴木さゆり(D2)
早いもので、大学院生になって2年が経ちました。この間に、久留先生をはじめ吉田先生には特に、物心両面からご支援を頂ました。この場をお借りて御礼申し上げます。遠くはなれたところにおりますし、別に仕事をしながら、という環境で、大変扱いづらく、指導に困惑する学生だと思いますが、なんとか論文の道筋が見えてきたきかに思えます。他の院生さんと一緒に研究を進めることができないことは大変残念に思っておりますが。しっかりと論文を仕上げ卒業できるよう残りの一年を頑張って行きたいと思っておりますので、どうか最後までよろしくお願いいたします。

森川久未(D2)
この春で、研究室に配属され、早5年が過ぎます。私も博士後期課程2年になり、時が経つのは本当に早いと痛感しております。今年は、原著論文や国際学会での発表などの機会をいただき、実りの多い一年でした。仕事をまとめることの難しさや、論文が受理されたときの達成感など、多くのものを学ぶことができました。また来年度から、日本学術振興会特別研究員に採用されることが内定いたしました。このような成果があげられましたのも、一重に御指導頂いた先生方のお陰だと感謝しております。加えて、特別研究員の申請に際しては、再生医療学教室に在籍しておられた、楢﨑先輩、中野先輩に非常に丁寧な添削、御指導をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。博士課程も最後の一年です。自分の仕事をまとめきって卒業できるよう、日々努力していきたいと思っております。先生方、引き続き御指導よろしくお願い致します。

Sulistiyati Bayu Utami (D2)
I studied a translational research on Familial Juvenile Hyperuricemia Nephropathy (FJHN), an autosomal dominant syndrome caused by uromodulin (UMOD) gene mutations. Continuing the detection of novel UMOD C112Y (G335A) mutation carried by an FJHN patient last year which is concluded by an impaired protein maturation and a decreased secretion in C112Y mutant, this year, We found the less-stability of C112Y mutant uromodulin in comparison with wild-type (Wt) and the proteasome inhibitor prolonged the half-life of mutant uromodulin in comparison with Wt. Whereas the mutant uromodulin caused apoptosis, which might play a pivotal role for tubular cell death in FJHN. Then, the Hsp70 seemed to bind to uromodulin protein and play a role to normalize the apoptosis level. 
My deepest gratitude goes to my supervisor, Professor Hisatome Ichiro, for his constant encouragement and guidance. Without his consistent and illuminating instruction, this study could not have reached its present form. He has walked me through all the difficult stages of the experiment. Finally, I also owe my sincere gratitude to Shirayoshi sensei, Udin Bahrudin, Li sensei and all members in the Regenerative Medicine and Therapeutics Division.

坂田 晋史(MD2)
昨年7月から、臨床から少し離れ、再生医療学での研究の時間を頂き、現在QT延長症候群に関する研究をさせていただいております、周産期小児医学の大学院生の坂田と申します。久留教授、白吉准教授には、全くの素人である私の研究の場を快く与えて頂き、ご指導賜っておりますこと、誠に有難うございます。小児循環器医を志し、臨床経験を積ませて頂いている中、基礎研究の内容の理解とその過程を少しでも理解したいと思い、大学院への進学を希望しました。幸運にも、再生医療学での研究の機会を得、現在その経験を積ませて頂いておりますが、慣れないことで、戸惑いと不安も大きくありました。しかし、その度に、教授をはじめ、教室の方、教室の大学院生、学部の学生の方に、助言を頂ける環境に感謝しております。1年という短い時間ですが、基礎研究に少し足を踏み入れられたこと、きっとこれからの私の医師人生に大きな糧になるものと実感している毎日です。

松上紘生(M2)
2011年度は,博士前期課程最終年度で修士論文をまとめる年でした.職場での状況の変化など多くのことが目まぐるしく動く中,久留先生,白吉先生,山本先生はじめ再生医療学教室の方々,形成外科学の先生方のおかげで修士論文をまとめることが出来ました.博士後期課程では,ADRCの研究をさらに進めADRCの効果的な臨床応用に貢献できればと思います.

辻本俊亮(M2)
博士前期課程2回生に入ってからもう1年間が過ぎようとしています。1回生後半からは就職活動が始まり、なかなか研究が進められないもどかしさと、将来への不安で非常に頭が痛い期間を過ごしてきました。しかし、先輩や後輩、諸先生方に支えて頂いたこともあり、2回生になって直ぐに第一希望の会社へ内定を頂くことができました。これからは、製薬会社の研究職として働くことになりますが、今までと同様、人の健康のために研究活動ができる喜びを噛み締めながら日々精進していかなければならないと考えております。米子からは離れますが、これからも御指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

池内 悠(M2)
この一年間もまた、瞬く間に過ぎてしまったように感じられます。研究においては、就職活動で遅れていた「移植実験」の結果を出すべく、不整脈モデルの作製と移植用細胞の培養にあけくれる毎日であったと思います。実験に励んだ甲斐もあり、私たちの作製したペースメーカ細胞が生体内においても、ペースメーカの機能を有していることを示唆できる結果を出すことができました。これも、ご指導してくださいました先生方、実験を手伝って下さいました学生、技官さん方のおかげであります。しかし、移植結果の要であるオプティカルマッピングの実験に携わることができず、移植実験を最後までやり遂げることができないことが非常に残念で仕方ありません。今後は、移植実験を引き受けてくださる井上さん、または心筋グループの後輩にバイオペースメーカの実現に向けて研究を進展させてくれることを期待し、影ながらですが応援させて頂きたいと思います。
 まだまだ、至らぬ点ばかりでありますが、今後も精進することを忘れず、4月から新社会人として頑張っていきます。最後になりましたが、これまで3年間にわたりお世話になりました再生医療学教室の皆様に心から感謝致します。

藤井裕士(M2)
私が最初に「この研究室で指導を受けたい」と強く思ったのは、4年前、再生医療の研究室を訪問させて頂いたときです。 久留教授は、研究に対する広い視野、再生医療を実現する確固たるヴィジョンを持たれていました。この研究室に入り多くの先生方、再生医療研究室のスタッフが多忙の中、一学生の私に対して何時間も時間を割いてくださいました。実際、この見込みは間違っていなかったと思います。得たものは本当に大きかったです。場所さえ選べば、「急激な成長曲線を描ける」という環境は夢ではないと感じました。多くの先生方、再生医療研究室のスタッフがいらっしゃらなければ、成長曲線は緩いままだ、とも思いました。研究室で過ごす中で「自分の成長」を感じられました。今後は、さらに「謙虚に努力する」という意思を強くして頑張りたいと思います。みなさんよろしくお願いします。

長谷川輝(M2)
 最初に先生方へ、研究に対する支援やアドバイスを頂き感謝申し上げます。また、博士前期課程2年間の成果を修士論文としてまとめ、発表を終えたことも先生方の支援のおかげだと思っております。今年で博士前期課程は修了ですが、来年度からは博士後期課程に進みます。再び、再生医療学部門にお世話になりますが、よろしくお願いいたします。今後は、研究者として自立した行動を心掛けてより一層の成果を上げていきたいと思っております。 現在は、マウス胚におけるエピブラスト分化機構の解明について研究しています。当研究室の大きなテーマである心臓ペースメーカの再生医療とは異なっていますが、幹細胞の基礎を解明することによって再生医療の発展に貢献したいと思っております。

原田雄輔(M1)
大学院に進学して何が変わったかと思い返すと、相変わらず周囲の助けを得ながらの毎日であったと反省しきりの一年でした。学会発表や論文執筆など、それでも何とかこなすことができたのは、先生方、先輩方のお陰であると感謝しております。その中でも指導教官の山本先生にはお忙しい中、静岡-米子の距離を越えてご指導を頂きましたこと、深く感謝いたします。
また、年の後半には就職活動もスタートし、学生という身分を謳歌できるのもあとわずかであると改めて感じさせられております。残された時間を悔いの残らぬよう努力してまいりますので、変わらぬご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。


楊 振楠(生命4年卒業研究)
私は、この1年間、本研究室において、ヒトES細胞由来心筋細胞よりペースメーカ細胞の可視化および選択的分取についての研究を担当させていただきました。 先生方、および先輩方のご指導のおかげにより、特に心筋分化誘導後の時期別の自律神経応答性の有無の推移について見識を深めることができましたが、私が成せなかったペースメーカ細胞の可視化と選択的分取を後輩方が成し遂げることを心より願い、私自身も再生医療の臨床応用実現にむけて貢献できるような人材となれますよう精進して参りたいと思います。
 最後に、多方面において未熟な私を寛大に受け止め、ご指導賜りました本研究室に御礼申し上げ、本研究室のさらなる活躍をお祈り申し上げます。

一ノ瀬 貴史(生命4年卒業研究)
再生医療学教室に来てからもうすぐ一年となりました。振り返ればあっという間の一年でした。この一年間、先生・先輩方にたくさん御指導・ご鞭撻を頂きながら過ごしてきましたが、まだまだ力不足だと痛感しながらも研究を続けています。研究テーマであるiPS細胞を用いた研究は入学前から携わりたいと思っていたことであり、今それに関われていることが大変うれしくもありますが、なかなか思うようにいかないもどかしさも同時にあります。今年は修士論文に向けての研究など、公私に渡って忙しくなると思うので挫けぬよう日々精進していきたいと思っています。

小野瀬 勇斗(生命4年卒業研究)
昨年4月の研究室配属から早くも一年が経ちました。希望していた研究室に配属が決まり、意気揚々と卒業研究を始めたのも束の間、数多くの失敗や良い結果を出すことができない状況に苦悩し、また自分の知識の浅さ、認識の甘さを痛感しました。それでも先生、先輩方のサポートを賜り、無事卒業論文を完成させ、発表を行なうことができました。来年は博士前期課程へと進学し、それに応じて求められるものは大きくなっていくと思いますが、期待に応えられるよう邁進していきたいと思います。また新しく配属される後輩たちに対しても、先輩として微力ながらサポートできるよう頑張りたいと思います。最後になりましたが、懇切なるご指導を賜りました先生、先輩方に心より御礼申し上げるとともに、今後ともご指導、ご鞭撻のほど宜しくお願い致します。

野村忠寛(生命4年卒業研究)
再生医療学教室の一員になってから、早いもので1年が経ちました。研究室に配属になったばかりの頃は不慣れなことばかりでしたが、ようやく研究室の雰囲気にも慣れてきました。実験では失敗も多く、なかなか思うような結果が得られないこともありましたが、1月には無事に卒業論文の発表を終えることができました。これも偏に、先生方のご指導や研究室の皆さんのサポートのおかげであり、心より感謝しております。来年度は大学院へ進学し、引き続き再生医療学教室で研究をさせていただくことになりますが、就職活動を始めるまでに修士論文の目処がつくような成果を出すべく、日々精進していきたいと思います。今後とも、御指導御鞭撻の程よろしくお願い致します。

Update : 2014-09-26