写真

鳥取大学は、理論と実践が相互に触発し合うことにより、多くの問題解決や知的創造を行ってきた経緯により「知と実践の融合」を教育研究の理念として掲げ、次のような将来像を構想している。


1.学部教育の充実(社会の中核となりうる教養豊かな人材の養成)

 「高度な専門知識・技術」とともに、広範な知識、広い視野、国際感覚、豊かな人間性、高い倫理観などの「豊かな教養」を身につけた人材の養成を図る。そのため、学部教育の充実を重要課題の一つに掲げる。具体的な方法としては、少人数教育を実施して、丁寧な教育をする。

 さらに、「知と実践の融合」の理念のもとで、インターンシップや海外の協定校との語学研修、平成15年度の「特色ある大学教育支援プログラム」に採択されたアウエアネスを持った学生づくり教育のような動機付け教育を強力に推し進めると同時に、学生と教官の間に教育的緊張関係を構築する。

 その結果、環日本海を視野にいれた地域で活躍できる人材を輩出する。

2.地域の知の拠点としての役割(地域社会の産業と文化等への寄与)

 21世紀は地方の時代といわれる今日、知の拠点とての大学の役割に対する期待は非常に大きなものがある。本学では産官学連携による産業マインドの地域貢献に一層の努力をはらうとともに「県民のくらしを豊かに」をメインテーマにした生活・文化・芸術・環境を軸とした「豊かさ」の具現に大学として係わることを一つの柱に据えている。

 これには地域共同研究センター、研究協力課、地域貢献推進室が窓口となり、学部・研究科の壁を取り払って構成された鳥取大学共同研究推進機構の活動及び教員が自主的にグループを組織して、地域の社会的ニーズに即した研究を行うプロジェクトを活発化させていくことで役割を果たす方針である。

3.世界的競争力のある研究教育拠点の形成(地球的・人類的・社会的課題解決への先端的研究)

 大学は教育と研究を両輪として伸展していることは論をまたない。学生は研究という「夢」をよりどころに大学を選択する場合が多い。たとえば、鳥取大学農学部を受験希望する生徒の80%以上が砂漠の緑化に携わりたいという希望である。

 これは日本で唯一の乾燥地研究センターが本学に設置されていることによる。そのような意味で世界的競争力のある研究教育拠点が大学に存在するということが学生の勉学意欲をかきたてる強いインセンティブとなり、研究と教育が両々相まっての伸展をうながすこととなる。そこでこれをさらにもう一方の柱と定める。

 具体的な研究教育拠点として、平成14年度には21世紀COEプログラムに世界の砂漠化対処に資する健康的な人間生活の営みを保障する「新たな乾燥地科学」を構築することを目的とした「乾燥地科学プログラム」が採択された。

 これとともに平成16年度よりゲノム構造や機能解析、疾患モデル動物の作製及び遺伝子・再生医療に幅広く応用可能な染色体工学技術開発の拠点形成づくりを目指す本プログラムが採択された。これらの拠点形成を通じて、地域から世界へ大きな「夢」を発信していきたい。

写真
Copyright © 2009 Tottori University Faculty of Medicine, Graduate School of Medical Sciences,
Department of Biomedical Science, Division of Molecular Genetics and Biofunction.
〒683-8503 鳥取県米子市西町86 / TEL: 0859-38-6212 / FAX: 0859-38-6210