教育研修

外科医の魅力



ある雑誌が、『学生、研修医が外科医を目指さない理由』を掲載しました。


以下のとおりです。






・環境面の不安


・訴訟が怖い


・体力的にキツそう


・人間関係の不安


・お山の大将的な先生が多い


・「上の言うことは絶対」という体育会系のノリが辛い


・理不尽な指示を強要されそう


・仕事・キャリア面の不安


・キャリアアップ・実績がわかりにくい(論文?手術数?)


・生まれつきの能力で勝負することになりそうで怖い


・一人前になるのに時間がかかる


・第一線で働ける期間が短い。寿命が短い


・治せる患者数が限られている(目の前の患者さんだけ)


・下手でも上手でも給料が変わらない


・人生の不安


・出産などで仕事にブランクが生じた際、復帰が困難


・プライベートの時間が大事、手術後の急変で呼び戻されたくない


 


それでは、少し反論をしてみましょう。






訴訟が怖い

医師とは大なり小なりそういう職業でしょう。


体力的にキツそう

慣れです。それに好きならば苦にならないでしょう。


お山の大将的な先生が多い

運動部の人にはわかるでしょう。いいノリでもあります。


理不尽な指示を強要されそう

ありえないです。チーム医療の現在では、みんなの目が光っているのですから。


キャリアアップ・実績がわかりにくい(論文?手術数?)

簡単ですよ!手術数と論文の両立です。論文は実地臨床に役立つものを書くのです。インパクト・ファクターも考慮しつつ。


生まれつきの能力で勝負することになりそうで怖い

生まれつき手術のうまい人などありえません。努力と慣れです。


一人前になるのに時間がかかる

高い山を目指しているのです。そんなに急いでどうするの?


第一線で働ける期間が短い。寿命が短い

医師は一生の仕事でしょう。外科医は変わり身も得意ですよ。


治せる患者数が限られている(目の前の患者さんだけ)

一人の医師が見られる患者は当然限られています。大勢を治すのは基礎研究の話。臨床医が何をおこがましいこと言っているの。


下手でも上手でも給料が変わらない

給料はそのうち変わっていきます。さらにお金では買えない魅力が外科医にはあります。


出産などで仕事にブランクが生じた際、復帰が困難

復帰は支援します。大丈夫、一度身につけた技術は体が覚えています。


プライベートの時間が大事、手術後の急変で呼び戻されたくない

医学の父“ヒポクラテス”は何といいましたか? 
“医業にたずさわれたことを許されたからには全生涯を人道のために捧げる ・・・
 患者の健康と生命が第一の関心事である・・・” 

外科医こそがヒポクラテスの誓いの真髄ではないでしょうか!



さて、学生・研修医のみなさん。みなさんは外科医の魅力をどう考えていますか?

鳥取大学では卒後臨床研修の外科コースを最先端外科専門コース(別名:外科専門医取得最短コース)と命名して、この度リニューアルしました。
最初から外科マインドをしっかり養いつつ、ロケットスタートに乗って突っ走り、関連病院との連携のもとに、4年終了時には外科の臨床修練目標をクリアし、筆記試験に合格、5年目終了時には口頭試問に合格して、晴れて最短で外科専門医を取得します。そこからはさらに奥深い専門分野への道が開けます。
是非このコースを選択して、一緒に魅力的な外科医を目指してみましょう。

最後に、前述したヒポクラテスの誓いは決して“患者への自己犠牲的献身”を謳っているわけではありません。
医師として、外科医として、責任のある自由ならば十分に堪能し、謳歌してください。そこには医師としての誇りと充実感が漂っていることを保証します。