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遺伝子医療学部門

Division of Molecular and Genetic Medicine

電話番号

TEL: 0859-38-6431

スタッフの職名と氏名
教授汐田剛史gshiota@grape.med.tottori-u.ac.jp
准教授栗政明弘 
助教星川淑子hosikawa@grape.med.tottori-u.ac.jp
助教神吉けい太kkanki@med.tottori-u.ac.jp
分野の特色

消化器・肝臓領域の癌と再生医学に関する研究を行っています。特に、基礎的研究成果を臨床へ応用していくトランスレイショナルリサーチを主眼にしています。癌研究は、新規腫瘍マーカーの開発と治療標的分子の同定を行っています。再生医学研究は、臍帯血幹細胞から肝臓構成細胞へ分化させる研究を行っています。

Publications

再生医療医療実現化プロジェクト

分野での主要な研究テーマとその取り組みについての説明

汐田教授担当分野
<研究紹介>

  1. 癌の研究
    1. 新規腫瘍マーカーの開発:血清テロメレース遺伝子測定法の開発
      癌細胞の不死化に関与するテロメレース遺伝子の活性中心にあるhTERT遺伝子の血清中での定量的測定法を開発し、10件以上の米国、国際、国内特許を申請あるいは取得した。肝臓癌、肺癌、子宮癌、卵巣癌などで測定しているが、従来の腫瘍マーカーに比較し、格段の精度を示している。産学共同により体外診断薬としての臨床開発を進めている。
    2. リバースジェネティックスによる癌治療の標的分子の同定による新規治療法の開発
      肝臓癌を始めとする固形癌の治療に、化学療法、放射線治療などは有効ではない。そこで、化学療法、放射線治療を有効ならしめる目的で、癌治療の標的分子の同定をリバースジェネティックスの手法により行っている。いくつかの候補遺伝子を同定しつつある。これらを標的とした癌治療法の開発を目指している。
    3. リバースジェネティックスによる癌幹細胞を標的とする新規治療法の開発
      固形癌の治療抵抗性の最大の原因として癌幹細胞の存在が示唆される。リバースジェネティックスの手法を用いて、癌幹細胞を治療標的とする治療法の開発を行っている。
    4. レチノイン酸の機能解析による癌の新規治療法の開発
      レチノイン酸(ビタミンA)は抗癌作用を有する生理活性物質である。レチノイン酸により543個の遺伝子が直接・間接に制御されることが知られているが、レチノイン酸の細胞内シグナルと標的分子の解析から新規の癌治療法を開発する。
  2. 再生医療研究
    1. ヒト臍帯血幹細胞およびヒト骨髄幹細胞から肝細胞への分化研究
      臍帯血や骨髄には多数の幹細胞が含有され、分化可塑性を利用した肝細胞への分化誘導法を研究している。肝細胞分化に有効な細胞内シグナルや遺伝子の同定に成功しつつある。
      再生医療学
      (左)ヒト骨髄間葉系幹細胞
      再生医療学2
      (右)分化した肝細胞

土谷博之助手
<研究紹介>

  1. 発癌予防におけるレチノイン酸シグナルの効果
    レチノイン酸は、肝臓の再生、線維化および発癌の予防といった様々な効果を持つことが知られています。私たちは肝臓特異的にレチノイン酸シグナルを欠損したトランスジェニックマウス(RARE-Tg)を作成し、このマウスの肝臓において脂肪酸代謝異常、酸化ストレス亢進状態により脂肪性肝炎を発症し、さらに肝腫瘍を発生することを明らかにしてきました。最近の検討の結果、このマウスでは鉄代謝関連遺伝子の発現に異常があることが見出され、これらの遺伝子の発現制御とレチノイン酸シグナルとの
2010-10-08