シンボルマークの変移

鳥取大学医学部のシンボルマークの変移をご紹介します。

学3クラス結束バッジ

昭和30年、学3クラス結束の証しに、平田茂穂氏自分達の襟章に用いられた。
以下が作者のコメントである。
「脳には、五感・六感を問わず、人間のあらゆる機能の中枢があることはよく知られている。しかし医学ではまだその機構が充分解明されたといえない。そこで脳幹部に醫をあてて、学問的に探究し、人々の救命につながり人類に貢献する道と考えた。真中下部分に入っている「T」は、鳥取大学の意味とTreatment(治療)でもある。そして、大脳回は日本海の荒波を表し、小脳は調和のとれたしかも雄大な伯耆大山になぞらえ、医学生は互いに神経細胞のごとく密なる連携を保ちながら大山を心の支えとして勇気を持って大海へはばたき進もうとする意欲を示す。大脳部分は、葉が扇形で、二またに分かれる葉脈を持つ「イチョウ」にも似る。古くから神社寺院の境内に植えられ気高い品位を持つイチョウにあやかり、医学生としての誇りと品位を大切にしたいという願いを込めた。」
このバッジこそが、現在の医学部のシンボルマーク制定のスタートである。

シンボルマークの公募・制定

昭和60年、創立40周年記念事業の一環として、シンボルマークが制定された。
当時、鳥取大学としての校章は制定されているが、湊山公園に隣接し、中海に面して大山を仰ぐ米子キャンパスの風光明媚な立地と、自然科学はもとより人文科学、社会科学をも基盤に、そして根底には倫理が欠かせぬ医学の特性から、医学部にふさわしい独自のシンボルマークを作りたいという願いから同窓会と創立40周年記念事業会の連名で、新聞に公告掲載し、公募した。この広告により、医学部の歴史を人々に改めて印象づけるものでもあった。
しかしながら、応募作に該当作はなく、結局はデザイン専門家に制作を委嘱、前田真宏氏による作品が新しいシンボルマークとして制定、発表された。「象形文字風の「鳥」「大」「医」の三字を組み合わせて中央に、TOTTORI UNIVERSITYとSCHOOL OF MEDICINEの文字を周囲に丸く配した。
このマークは、平成2年、医学部に生命科学科が設けられた機会に一部修正を加えてFACULTY OF MEDICINEと改められた。

新たなシンボルマーク

平成16年、創立60周年記念事業の一環として、新たなシンボルマークの募集を行った。未来に羽ばたく鳥取大学のトリをモチーフにして、トリの色は鳥取県のイメージカラーである梨の色を、4枚の翼は教育、研究、診療、地域貢献をあらわしている。水色の玉は人間の命をあらわすとともに、医学部の3学科を示している。鳥取大学の翼に包まれながら、医学部と附属病院が発展していくとともに、生命を大切にする優しさを表現している。このシンボルマークが現在のシンボルマークへと引き継がれている。

シンボルマークの推移

昭和30年
(バッジの製作)
昭和60年
(シンボルマークの制定)
平成2年
(シンボルマークの一部修正)
平成16年
(シンボルマークの改正)