地域医療学講座

Department of Community-based Family Medicine

研究室HP  研究室HPはこちら 

分野の特色

“鳥取で未来の医療にチャレンジする“
<3つの思い Vision>
1.開拓の心を持ち続けます
 地域医療の先駆者となるべく、新しい事業に積極的に取り組みます。
2.医療の切り口で社会と関わります
 『あなたの専門医』、『地域の専門医』として支えていきます
3.情熱を持つ人を応援します
 年齢による垣根をなくし、誰もがのびのびと仕事ができる環境をつくります

分野での主要な研究テーマとその取り組みについての説明

(1)地域医療に貢献する人材の育成
ア 6年間を通じた地域医療教育プログラムの導入
医学科1年次 基礎地域医療学、3年次 症候学、4年次 臨床地域医療学を学内外の教員と連携しながら実施している。
また、4年次 地域医療体験(毎年4-5月)では、鳥取県内および島根県東部における医療機関を訪問(1人あたり2~4ヶ所の施設見学)、E-ポートフォリオを用いて学生に学びと省察を促す。
さらに、鳥取大学地域医療総合教育研修センター(日野病院)および鳥取大学家庭医療教育ステーション(大山診療所)において、地域医療学スタッフが総合診療外来や病棟業務などに従事しながら地域医療教育をおこなう体制を整えている。
2020年に入り、私たちはいち早くオンラインによる臨床実習や講義を実施し、その成果は、井上講師(現・大仙診療所長)により文献報告され、令和二年度鳥取大学長賞が授与された。また、上記の地域医療学教育を受講した医学生の認知的変容と学習効果を探るための研究を実施しつつある(倫理審査承認済み)。

イ 地域枠の学生に対するプログラムの立案及び実施
・地域枠学生(医学科1-4年)について、地域医療・総合診療・家庭医療などへの接触機会を増やすため年間参加企画を提示し、年度末にウエブ報告するシステムを開始した。
・医学科3年次の「研究室配属」として、特別養成枠学生に対して地域における調査研究の機会を提供している。
・地域枠制度と地域枠学生の状況把握、卒業生の進路ならびに高学年地域枠学生の面談:鳥取県地域医療支援センター教員として当講座から紙本助教が赴任し、引き続き当講座と協働しながらシームレスなキャリア支援を実施している。
・5年生・6年生の鳥取地域枠生に対して、グループ別に鳥取県・地域医療支援センターと地域医療学講座が共同でグループ面談を実施している。

ウ 地域の医療機関、教育関連病院における実習教育の実施における他の臨床講座や社会医学講座、行政等との調整
地域枠生、保健学科、YMCA日野病院の地域医療総合教育研修センターを拠点に、看護科との合同実習(オータムセミナー)をおこなった。この際、自治体の行政職・日野病院スタッフに学生教育の協力を要請した。
・日野町黒坂地区で毎年「くろさか春夏秋冬セミナー」を実施。医学科・保健学科・YMCA米子医療福祉専門学校の学生が合同で、くろさか地区の公民館祭り・防災訓練・とんどさんなどに参加した。
・医学科6年次の臨床実習2で、地域医療総合教育研修センター(日野病院)での総合診療実習をおこなった。
・「地域医療学テキスト」を校了し、令和4年度中に発刊の見込みとなった。

エ  地域医療に関わる卒後臨床研修の支援
→総合診療専門医・家庭医療専門医後期研修プログラムの運営
 基幹領域総合診療専門研修プログラムに4名(2名は修了、受験予定)、二階建ての家庭医療専門研修プログラムに2名の専攻医が所属し、当講座および関連施設の指導医が合同で研修支援している。

(2)地域医療に関連する診療支援
ア 地域の医療機関における実習教育に関連する診療、健康管理支援
→ ・日野病院(外来): 平成26年6月~ 鳥取大学地域医療総合教育研修センターを開設、現在、総合診療科外来(月~木)、病棟業務(全日を4名で共同診療)、在宅医療ならびに関連施設訪問、黒坂診療所支援(週1回)、症例カンファレンス(週1回)などを実施している。
・大山診療所(外来、訪問診療): 常勤医師と併診(保健医療人材育成のため) 週2回
・日南病院(外来、訪問診療):  常勤医師と併診(保健医療人材育成のため) 週1回
・江尾診療所(外来、訪問診療): 常勤医師と併診 週2回程度

その他、地域医療支援要請が大学病院に入った場合、地域医療学講座スタッフが支援に赴いている。

イ 鳥取大学医学部附属病院総合診療外来(毎日1診制)
 臓器別に拠らない患者診療を当院通院、紹介状の有無にかかわらず実施している。疾患群としては内科疾患のみならず、精神疾患など多彩であり、積極的に当該診療科と連携している。最近は、職員の体調不良に対応する職員サポート外来も行っている。

(3)地域医療に関する研究
・科学研究費(基盤C)2019-2021年 (前年度終了、文献作成中)
  「地域高齢糖尿病患者の「病い」の認知と療養行動障壁の関連について」(研究代表者:谷口)
・科学研究費(基盤C)2020-2023年
  「健診・医療・介護一体型ビッグデータの推移から介護予防対象者を把握する指標の探索」(研究代表者:浜田)
 ・科学研究費(基盤C)2021‐2024年
  「地域におけるエンパシー教育プログラムの開発とコミュニティウェルビーイングへの影響」(研究代表者:孫)
 ・科学研究費(基盤C)2022‐2024年
  「血液腫瘍診療の連続性向上のための適切な医師間連携ツールの研究開発」(研究代表者:今岡)
 ・科学研究費(基盤C)2022‐2024年
  「文化人類学の知見を活かした総合診療専門医の教育方法の構築
」(研究代表者:谷口、井上

・日野町より委託「地域包括ケア推進事業」(継続)

・大山町より委託「大山町町民健康増進調査研究委託事業」(継続)

  活動の詳細に関しては、
https://cbfm.tottori.jp/top/about/activity/#research
を参照ください。

スタッフ

教授       谷口 晋一
准教授(任期付)  孫 大輔
助教       李 瑛
助教(任期付)   今岡 慎太郎
助教(任期付)   中井 翼
特命助教     大塚 裕眞
特命助教(鳥取地域医療支援センター) 紙本 美菜子
大山診療所長   井上 和興
日南病院院長   浜田 紀宏

 電話番号

TEL 0859-38-6661

関連リンク

研究室ホームページ https://cbfm.tottori.jp/